セルフディスカバリー・アドベンチャー【7】

6月 3rd, 2010

<<その6はコチラ
 
 
ガレた激坂の脇で佇む…
 

ボトルの水を飲む。
 
 
この場面で、もうこんな坂は登れない。
 
 
こんな後半でこんな激坂があるなんて…
 
 
 
九州でも内大臣林道などを数回走っていたし、なによりSDAは
全国規模のメジャーな大会なんでそんなアホみたいにハードじゃ
ないだろう…

 
とタカを括っていた私。
 
 
 
 
h1
王滝に関して考えが浅かったと言われればその通りかもしれない
 
 
 
周囲を見回す、
 
自転車を押して登っている人が結構いる。
 
 
あ、そうだ、押し歩いても進めばいいんだ。
 
 
登り坂で自転車を押し歩くなんてできない!という変なプライドを
かなぐり捨てて、歩き始めた。
 
 
あ、歩く筋肉はまだ残っている。
 
 
ゆっくりとペダルを回すキャノンデールに乗るライダーと私が
押し歩くスピードは変わらない。
 
トレランよろしく走ってみようかとも思ったが、転けては元も子も
ないのでやめた(笑)
 
 
勾配が緩くなったところで、再び自転車にまたがってペダルを回し
始める。
 
 
しかし、上り坂は続く。
 
 
目線は前輪50cmくらい先に落ちている、とにかく上りをやり過ごす
しかない。
 
 
このレース中に何度も経験した、標高が高くなってくるにつれて
空気がひんやりと乾いてくる感覚を覚えた時、残りの距離が僅か
だということを確信した。
 
緩い下りと緩い上りが交互に現れ始める。
 
 
あのコーナーを曲がれば…
 
いや、まだだ。

 
 
あのコーナー?
 
いや、まだ。
 
 
今度こそ!
 
いや、まだ緩い上りが…

 
 
 
10030719
一体いつまで続くんだ!?
 
 
 
 
 
ウンザリしていると、ついに本格的な下りが始まった。
 
これが最後のゴールへ向っての下りだ。
 
もちろん、ダートで結構荒れている。
 

気を抜けば最後の最後に吹っ飛んでしまう。
 
 
路面に集中し、慎重に下る。
 
 
後ろに一台着いている。
 
なんとか逃げなければ…
 
 
右ヘアピンでチラっと影が見える…
 
 
無理して転けたらシャレにならないが、最後に抜かれる
のもイヤだ(笑)
 
 
尖っている石を避けるように走行ラインを選び、集中して下る。
 
 
後ろのライダーは私を抜く機会を伺っているようにも感じる。
 
直線を思い切り飛ばす。
 
 
「段差注意」
 
 
の看板が見える。
 
そういえば昨日の競技説明会で注意があっていたなぁ…
 
 
と思ったが、減速が間に合わないのでそのまま突撃。
 
なんとかなった(笑)
 
 
まだ終わらないのか、この下りは?
 
 
 
もうすぐゴールのはz…
 
 
 
 
と思った瞬間ゴールのゲートが現れた。
 
 
 
私は意味不明の雄叫びを上げて、最後のダンシングでゴールゲートを
くぐった。
 
 
8時間13分59秒。 238位
 
 
私のSDA王滝は幕を下ろした。
 
 
654人のエントリーに対し、完走者は466人だった。
 
 
 
 
先に戻って来ていたDaijyaman kk氏とムラキに8時間ぶりに再会し、
健闘を讃え合った。
 
 
 
走り終わった後は、豚汁サービスである。
 
 
 
 
imgp3937
地元のおばちゃんと(笑)
 
 
補給食ばっかりしか食べてなかったので、五臓六腑に染みわたる美味さだった。
 
 
 
あ、そういえば、この王滝のために1ヶ月前からセルフディスカバリー・アドベンチャー
しながら手に入れた、私のピッカピカな新車を紹介していなかったので紹介しよう。
 
 
 
imgp3927
Wilier Solitario
 
ロードバイクでは超有名なイタリアンブランド「ウィリエール」
密かに(笑)リリースしているカーボンフレームのMTB。
もちろん、日本未導入(爆)
 
 
 

imgp3928
ロードバイクで培った技術の粋を集めて… って汚ねぇ!
 
パリ〜ルーベでも走って来たのか?って言われそうだ(謎)
 
 
 
 
imgp3931
コンポはSHIMANOのXT… って汚ねぇって!
 
 
 
 
imgp3932
カーボンモノコックのフレームはシートチューブとトップチューブの
接合部も非常に滑らかで… って汚ねぇぇぇ!
 
 
日本に着いて4日目にしてこの有様。
 
 
シェイクダウンが王滝100kmなんて、そうあるもんじゃぁない。
 
 
ネタのためとはいえ、大変である。
 
 
あ、そういえばDaijyaman kk氏の愛車
 
 
imgp3844
Bianchi PULSE9100も王滝がシェイクダウンだった(笑)
※これは「使用前」
 
 
 
ビアンキやウィリエールといったロードで有名なブランドのMTBを
買うと、
 
「なんでまたわざわざビアンキのMTBを買うの?」
とか
「ウィリエールにMTBやらあったと?」
 
 
と言われるのだが…
 
 
 
まさに、狙い通り!(爆)
 
 
 
 
 
というわけで、表彰式。
 
 
 
もちろん筆者は関係ないのだが…
 
 
 
完結編へつづく>>
 
 
 

自転車

セルフディスカバリー・アドベンチャー【完結編】

6月 3rd, 2010

<<その7はコチラ
 
 
表彰式、私は関係ないのだが…
 
 
なんと、
 
 
 
 
 
p1050051
ミヤモッチ氏、5時間37分50秒で堂々の6位入賞!
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
ミヤモッチ氏(一番左)の右隣は昨年までプロとして
第一線で活躍していた元オリンピック代表の竹谷賢二氏。
 
表彰式に並んで立つなんて…スゴ過ぎる。
 
 
 
 
 
imgp3943
小ぶりながらも、重いメダルだった。
 
 
 
 
 
さぁ、SDA王滝は終わった。
 
 
 
次は九州に向けて900kmをセルフディスカバリー・アドベンチャーだ(笑)
 
 
 
もちろん、オフロード100km走った後に直接帰ったりはしない。
 
 
 
taga.JPG
多賀サービスエリア内の「レストイン多賀」というハイウェイホテルに
宿泊した。
 
 
 
レストランで夕食を食べて、部屋に戻ってビールとツマミで乾杯!
 
長い一日を振り返って、話題に花が咲くものの、

4人とも疲れているのか午後10時頃には撤収
 
 
 
 
 
2010年5月30日の夜は王滝遠征メンバー4人の爆睡の寝息とともに
更けて行った。
 
 
 
 
2010年5月31日(月曜日)
 
SAで朝食を摂って、午前6時半に出発。
 
 
運転手は筆者である。
 
 
なぜなら、
 
 
4人の中で最後にゴールしたヤツが帰りの運転手
 
 
と決まっていたからである。
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
 
しかし、明るいうちに高速道路を運転するのは全然苦ではない、
むしろその罰ゲームを楽しんで走った。
 
 
 
車内ではやはり王滝の話で盛り上がる。
 
 
そして、お約束のように
 
「来年はどうするか?」
 
という話になった。
 
 
来年は9月に出ようということで一致した。
 
 
皆、懲りてないドMだ(笑)
 
 
私が思いつきのようにして提案した王滝ツアー、気持ちよく
賛同して、共にハードコースを楽しんでくれた「愉快な仲間達」
 
 
私たちを歓迎して下さった王滝村の皆さん、
旅館の皆さん、
大会関係者の皆さん、
暖かく送り出してくれた家族、
そして
Andrea Bellati(笑)

 
ありがとう。
 

 
思い出に残る大イベントとなった。
 
 
 
 
 
 
 
おしまい
 
 
…おしまいですよ。
 
 
おしまいにさせてくれよ。
 
 
 
おしまいだって…
 
 
 
 
 
 
 
 
  
p5310254
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
p5310255
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
p1050054
うわなにをするきさまらー!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
imgp3958
私はゴールド免許と引き換えに、
山口県警から王滝完走証をもらった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
セルフディスカバリー・アドベンチャー
 
 

 
「あとがき」へ>>

自転車

宮崎県の状況

5月 17th, 2010

私の従兄弟であり小・中・高校の同級生である
Tくんは現在、宮崎県で農業に携わっています。
 
そのTくんが書いた日記をこちらにも転載して
おきます。

マジでヤバいことになっているようです。 

 
******現場状況

自転車も「菌」を運びます(口蹄疫 問題)
自転車乗りの皆さんもご協力お願い致します。

5月11日16:26
最前線で消毒等に関わる人達から、貴重なお話を得たので、まずはそちらを。

★地元民だろうが、絶対に通過するなポイント★
このポイントに住所をお持ちの方だけ、通行して下さい。更には、必ず侵入の際は消毒を徹底して下さい。

ポイント
・高鍋のトヨタから通山小学校に向けて上がる坂道
・川南のホテル『パイン』から山ではなく、海側に入る道
・通山小学校から高鍋に向かう道

すでにこの3ポイントはほとんど通行禁止にはなっていますが、裏道含めて絶対に通過しないで下さい。なぜなら、この3ポイントを結ぶ地点に

家畜改良事業団

の施設があります。この施設は宮崎県の畜産の最重要施設で、現在、宮崎県のありとあらゆる種の種牛が居るそうです。こちらがやられた場合、宮崎牛ブランドは完全壊滅との事。

元の宮崎牛ブランドに戻すまでに、最低でも20年かかると聞いております。

宮崎の財産です、これだけは守りきらなければなりません。

ご協力をよろしくお願い申し上げます。

次に、もっとリアルな損害状況を確認して参りました。

1.川南のAコープ(JAOと呼びますが)のブランド、ヤングビーフ
こちらは、ほぼ壊滅です。ヤングビーフを肥育された農家さんが、今回の件でいなくなってしまったので、きちんとした供給が出来る物ではありません。当分、食べられなくなるでしょう。

2.はまゆうポーク
川南はメインの生産地でしたが、こちらもほぼ壊滅。原種豚センターがやられたので、必然的にそうなるそうです。豚ってのが、牛と違い、直接の交尾での繁殖を行う家畜の為、保管精子などはほぼ無いに等しく、また町外の無事な豚や町内の無事な豚を含めても、現在の供給量にはほぼ遠くなりそうだとの事。

3.ハーブ豚
こちらは浜勝なんかでも、よく見かけるやつですね。こちらもメインの生産を行っていた所が被害にあっています。勿論、県内各地でこちらの施設以外でも生産を行われていたでしょうが、中心生産地は川南だった様で、今後はハーブ豚自体の供給量に大きなダメージがあるとの事。

これら3つは今後、口にする事が困難になる事が予想されます。

更に最悪の事態と致しましては

川南のソーセージ店舗 ゲシュマック

こちらは、あじ豚と言うブランド豚を育成しており、こちらの施設はまだ無事を確認しております。

しかし、もしここもやられてしまうと、ソーセージが無くなります。高鍋の居酒屋さんには、こちらの肉のしゃぶしゃぶなんかがありますが、それも無くなってしまいます。

ファンの多い、肉と店舗ですが、非常に恐ろしい状況下ではあります。

消毒の徹底と不用意な感染確認地への侵入はお止め下さい。

また、牛と豚自体がダメだと言う事は、堆肥がダメになるんだよ

と別の方からお聞きしました。つまり現在、畜産部門だけでなく、一般的な農家さんにも深刻な状況が訪れています。夏に向けての作付けが出来ないそうです。

これらを統合すると6月以降は野菜・肉、共に供給量が著しく減少する事が予想されます。

それでも、報道されないんです。僕の記したすべては、僕が書かないと新聞やニュースには載りません。

しかし、きちんと知らないと、7万6千頭(現在はさらに増加しています)と言う数字だけが一人歩きしてしまっているのです。何が無くなってしまって、それを取り返すのがいかに過酷であるのか、これを知って欲しいです。

そして、それをずっと放置してきた現政権の余りにも酷過ぎる悪行を。

ソースはこちら
http://ameblo.jp/hino505508/

****************

その他