Archive

Archive for 1月, 2009

景気を刺激する赤いモノ

1月 20th, 2009

私の友人に、イタリヤの製品を取り扱う仕事をしているMという人物が居る。
 
彼は口癖のように言う。
 
 
 
「フェラーリ欲しか〜!でも、クルマは高かけんフェラーリの自転車とかあったら買うけどな〜」
 
 
…と。
 
 
 
 
 
 
朗報です。
 
 
 
 
 
 
 
  
0901201.jpg
COLNAGO for Ferrari CF-7
 
 
 
バリッバリの最新カーボンフレームです。
 
 
 
 
 
 
09012011.jpg
Ferrariの前についている「COLNAGO」(コルナゴ)というのは
イタリヤのスポーツ自転車専門メーカーで、本場ヨーロッパの
強豪プロチームに機材を供給する名門です。
 
そのコルナゴが、なぜフェラーリの名前をつけて自転車を出しているのか?
 
コルナゴ創業者のエルネスト・コルナゴ氏はフェラーリ創業者である
エンツォ・フェラーリ氏と友達で、ある日
エルネスト「カーボンって良かよね〜」
 
エンツォ「ウチのF1で使っているカーボン技術で自転車のフレーム造ろっか?」
エルネスト「え、よかと?」
エンツォ「よかバイ、一緒に開発しよう」

 
 
ってなことになり、フェラーリとの共同開発がスタート。
いち早くカーボンフレームの自転車を造り上げて、レースの世界で
多くの勝利を上げることになりました。
 
 
もちろん、コルナゴがすでに名門ブランドであったこともありますが、
フェラーリのようなメーカーが開発に手を貸すという点からも、ヨーロッパに
おいて自転車がいかにメジャーなスポーツであるか
ということが伺えます。
 
 
 
ってなわけで、コルナゴとフェラーリは密接な関係にあり、コルナゴがリリースする
上級グレードのカーボンフレームにはフェラーリのF1テクノロジーが惜しみなく
フィードバックされているワケで、「Ferrari」を名乗ることが出来るワケですね。
 
 
 
 
 
 
09012012.jpg
自転車雑誌に掲載される広告もこんな感じです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
0901204.jpg
ヘッドパイプに誇らしげに輝く
「跳ね馬」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
09012013.jpg
ハンドルもカーボンで、凝ったグラデーョン塗装が施されています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
09012014.jpg
どんだけ手間がかかってんだ…と。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
090120.jpg
サドルまでカーボン(!)で、こちらにもグラデーション塗装が…
 
 
 
 
 
 
 
 
0901202.jpg
いくつ跳ね馬が付いてるんだ?…と。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
0901203.jpg
足回りもカーボンホイールで、専用品であることを示すロゴ。
フルクラム・レーシングスピードというホイールで
50万円くらいするんですが、まぁフェラーリのホイールと考えれば
安いもん
ですね。 
 
 
 
 
 
 
 
 
自動車レースの世界で頂点を極めるフェラーリ

自転車レースの世界で頂点を極めるコルナゴ
が手を組んで造りあげたこの自転車。 
 
 
例えるなら
 
 
桜吹雪の入れ墨を見せながら、
葵の御紋の付いた印籠を出す
暴れん坊将軍

 
 
くらいの最強度と言ってもいいでしょう。
 
 
 
 
もちろん、これは自転車ですから
 
 
 
大岡裁き
 
 
 
ができるかどうかは、乗り手であるアナタにかかっていますが…
 
 
 
 
 
ちなみに、金額ですが
 
 
 
 
 
1,732,500円
 
 
 
 
 
 
 
この金額でフェラーリの新車が買えるわけですから、安いもんですね。
  
 
 
そんなわけで、無事にフェラーリの自転車があることがわかったので
友人Mは今頃きっと銀行にお金をおろしに行っていることでしょう。
 
納車されたら当ブログで改めてご紹介したいと思います。
 
 
 
 
さて、このCF-7はいつものジル・ユーロ・イワイさんにあったのですが、
残念ながら今は展示していないそうです。
 
その代わり(?)に新たに展示されていたのが、コレ。
 
 
 
 
 
0901205.jpg
DUCATI CORSE FACTORY
 
ドゥカティですよ、ドゥカティ。
  
 
 
 
 
 
 
 
 
0901206.jpg
ダウンチューブだけでなく、ボトルにまでロゴ入りです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
0901207.jpg
ヘッドパイプにはバッジが付きます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
0901208.jpg
フロント、リア共にカーボン、
フレームはアルミ製です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
09012010.jpg
カンパニョーロの20段変速がつきます。
 
 
 
 
 
 
 
 
このドゥカティ・コルセの自転車は、イタリアの老舗自転車メーカーである
Bianchi(ビアンキ)製です。
前出のコルナゴとフェラーリのような有り難いウンチク(笑)があるわけではなく
普通のコラボモデルって感じでしょうか。
 
※ドゥカティ・コルセはアルファロメオともコラボしてます。
 
 
ですから、この自転車が
 
ドゥカティの代名詞の一つであるクロモリのパイプフレームではなくアルミフレームで
あることに関して真面目にツッコミを入れるのは野暮
というものです(爆)
 
 
自動車ブランド名が冠された自転車の多くは造っているメーカーもよくわからん場合が
多い(その代わり安い)ので、このドゥカティコルセのようにビアンキ製ということが
明記されているのはかえって安心して乗れるというものです。
 
 
 
 
 
イタリヤの名門二輪メーカーであるドゥカティ

イタリヤの老舗自転車メーカーであるビアンキ

が手を組んで造ったこの自転車。
 
 
 
例えるなら
 
 
 
ベリンガーさんがバレルを加工したM16A2カスタム
 
 
 
並の最強度であると言えるでしょう。
 
 
 
 
もちろん、これは自転車ですから
 
 
 
 
 
ゴルゴ13並みの狙撃(シュート)
 
 
 
 
ができるかどうかは乗り手であるあなた次第ですが…
 
 
 
 
 
 
 
このドゥカティ・コルセの金額は
 
 
 
 
  
289,800円
 
 
 
 
前出のフェラーリ(172万円)に比べれば
 
安い安い!!
 
 
 
 
 
 
 
え、世の中不景気?
 
 
 
気のせい気のせい!
 
 
 
ラジオやテレビのニュースで「不景気だ不景気だ」言うもんですから、
アナタは騙されているだけです。
 
 
 
人生は一度きり。
人生はネタ。
 
 
 
 
欲しい物があったら、今すぐ買うべし!
 
 
 
 
おしまい
 
 

自転車

新春!ウキウキバスツアー …後編

1月 14th, 2009

スタートから4時間が経過した。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
09011317.jpg
ついに30km地点に到達。
 
ここの仮設トイレで用を足し、給水、ストレッチ。 
 
あと12kmだ…なんとか歩けるか?
 
 
 
と歩き出そうとしたその時!
 
 
私の視界の右側からスルスルと現れたのは…
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
09011318.jpg
選手収容バス
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
 
 
何でこのタイミングで現れるんだよ!!(笑)
  
  
プシュ〜!
  
 
絶妙なタイミングで、乗降口が開く。
 
 
 
乗るか?
  
乗るか?
  
乗るか?
 
乗るか?
 
乗るか?
 
乗るか?
 
乗るか?
 
乗るか?

 
 
もう乗るか!?乗っちゃうか?
 
 
 
 
その時!
 
今回のバスツアーでドライバーをしてくれているす〜さんから
前夜に言われた言葉が頭をよぎった…
 
  
 
  
 
 
リタイヤしたヤツに帰りのバスのシートは無い
 
 
 
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
 
 
くくくっ…
 
 
誰がリタイヤするか!この野郎!!早く行っちまえ、収容バス!!
 
 
 
 
 
その直後、
 
プシュ〜!
 
 
 
とドアが締まり、収容バスは静かにスタートして行った。
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
あっ、ごめん!やっぱりちょっと待っt…
 
 
 
 
 
 
 
もう遅い。
 
 
 
 
胸の奥にモヤモヤと立ちこめる「後悔という名の黒い霧」を振り払うかの如く、私は再スタートした。
 
 
 
 
 
時間的にも距離的にも全くの未体験ゾーン。
 
 
 
まったく想定しない部分が痛くなってくる。
 
 
普段はまったく気にもならないランニングシューズのほんのちょっとしたシワや
出っ張りが痛みの原因となって私を襲いはじめた。
 
道端で止まってストレッチの他に靴を脱ぐという工程が増えた…
 
 
 
上り坂で、地元のオバちゃんが旗を振って励ましてくれる
 
 
「ホラ、がんばらんね?。旗振るのもキツかとよー」
  
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
 
 
 
 
500mが長い…
 
 
 
 
33km地点で、6時間のペースメークランナーに抜かれた… 
  
  
 
 
左脚はほとんど使えないので、左脚は「送るだけ」にして
右足メインで歩く。
 
 
腰から下で「在庫が残っている筋肉」を総動員して歩く。
 
 
「俺は何でこんな事やってんだ?」とは不思議と思わない。
 
ただ、膝痛とはいえ「マラソン大会」で歩いている自分に
対する不甲斐無さ
で情けない気持ちだった。
 
 
沿道のラジカセから音楽が流れてくる
 
  
「負けないで」(ZARD)
 
 
ベタ過ぎる!(爆)
 
 
 
しかし、こういう場面には合うねぇ〜
 
などと思いながら歩く。
 
 
本当に地元の方々の応援には感謝である。
 
 
 
 
 
午後2時を過ぎ、交通規制が解除となったため歩道に上げられる。 
 
 
 
あと5km。 
 
 
歩きだと1時間近くかかるだろう。長い…
 
 
 
 
 
 
 
指宿の市街地に入り、昨夜宿泊したホテルが見えてきた。
ゴールは近い。
 
 
ついに42.195kmのフィニッシュゲートが遠くに見えた!
 
 
長い戦いだった…これでやっと地面に座ることができる…
 
 
 
 
 
 
その時、後ろから怒鳴り声が聞こえた
 
 
「どかんか!邪魔やろうが!!」
 
 
そう怒鳴りながら私を追い越して行く、ゼッケン1●●●●番の男性。
 
 
私は一瞬、何が起こったのか解らなかった。
 
 
私の前に出た後もそのオッサンは、前に居る参加者に
「邪魔だ!どけ!」
と必要以上に怒鳴り散らし、罵りながらテクテクと走っている。
 
 
 
 
まったく最後の最後までネタには困らない(笑)
 
 
 
  
 
18,000人も参加者が居ればこういう残念なヤツがいても不思議は無いが、
 
このク●ジジィより後ろでゴールするわけにはいかない!
 
 
 
 
 
 
 
 
私はゆっくりと走り出した。 
 
 
 
 
左足は使えないので、前から後ろに送るだけ。
右足だけで地面を蹴って走る。
 
 
 
 
かなりヤバい、フィニッシュゲートまでもつのか?
 
 
 
 
  
まるでハリー・キャラハンに左太腿を差されたサソリ状態で走る(意味不明)
 
 
 
 
 
 
 
競技場に入る手前でそのジジィを追い越し、フィニッシュゲートをくぐった。
 
俺って大人げないなぁ?(爆)
 
 
 
 
完走の証、黄色いタオルと完走証を受け取る。
 
 
 
42.195km
 
 
今までの人生で最も長い6時間だった。
 
 
 
バスに戻って、私より遥か前に完走していた皆さんから
ねぎらいの言葉をいただく、ありがたい。
 
  
 
 
 
 
09011319.jpg
そして、完走証の写真を嫁さんにメールで送る。
 
自転車を始める前まではひ弱極まりなかった私だけに(笑)、
今回のフルマラソンチャレンジに関してはかなり心配を
かけてしまっていた。
 
 
 
それから、今回初フルマラソンにもかかわらず私より1時間以上も
早くゴールしたS松さんをはじめ、バスツアーでご一緒いただいた
皆さんにはご心配をおかけした上、長い時間お待たせしてしまい
非常に申し訳なかった。
 
 
 
さて、一息ついたところでメイン会場で参加者に配られる
うどんやおにぎり、ぜんざいやさつまいもを貰いに行く。 
 
 
 
もちろん歩いて行くのだが、その歩き方はまさに
 
 
 
  
 
 
09011325.jpg
ロボコップ(笑)
 
 
 
 
その後は前夜宿泊した指宿シーサイドホテルで温泉に入らせてもらった。
 
 
 
 
 
 
 
09011326.jpg
温泉へ向う階段の上り降りはまさに
「油切れのロボコップ」(爆)

写真提供: jaiko
 
 
 
 
 
 
 
 
温泉からあがってアイスを食べたら、福岡への帰路につく。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
09011320.jpg
帰りの九州自動車道「桜島サービスエリア」では、
私を含むお客さんの半分がロボコップだった(笑)
 
 
 
 
 
 
 
翌日…
 
 
 
 
 
目が覚めて、起き上がろうとしたが、起き上がれない。
 
 
 
 
 
 
不慣れなアムロ・レイがマニュアルを見ながら操作するガンダムのような
ぎこちなさでなんとか立ち上がるが、歩き方はやっぱりロボコップ
  
 
時間が経つにつれて新たな場所が筋肉痛になってくる(笑)
 
 
 
 
翌々日…
 
 
 
まだ筋肉痛は全開。
やっぱり相変わらずのロボコップ状態。
脚のあらゆるところが筋肉痛。
 
 
 
  
 
 
 
3日後。
なんとかT-800型ターミネーターくらい動けるようになったが、
やっぱり筋肉痛は全開。
 
ここ3日間、頭の中ではロボコップのテーマソングがヘヴィローテーション(笑) 
 
 
 
まさに生涯最強の筋肉痛
 
  
  
 
 
 
結論。
練習不足でのフルマラソンアタックはかえって健康に悪いので止めましょう(爆)
 
 
 
 
 
 
 
え?
「来年はどうするんだ?」
 
ですって?
 
 
 
 
 
 
 
 
  
今度は練習して5時間切りじゃぁ!!
 
 
 
 
 
 
懲りてません(爆)
 
 
  
 
大会関係者の皆様、指宿市民の皆様、ありがとうございました!
 
 
 
 
 
 
42.195km走っただけで誰でもカンタンに痩せられるフルマラソン、アナタも是非!!
 
 
 
コレを完走すればアナタも
 
 
 
 
 
 
2009.jpg
 
 
 
 
 
 
皆様、2009年もよろしく!
 
 
 
 
 
 
おしまい。
 
 
 
 
 

その他

新春!ウキウキバスツアー …中編

1月 14th, 2009

※今回から文体が変わります(笑)
 
 
今回参加した
 
「いぶすき菜の花マラソン」
 
は、日本でも最大級のマラソン大会として非常に
有名な大会である。
 
 
 
今年の参加人数は
 
 
18,000人
 
 
 
桁違い!(笑)
(指宿市の人口は約45,000人) 
 
 
 
 
 
 
 
09011321.jpg
エントリーリストの厚みはカーグラフィック並み(笑)
 
 
 
 
 
 
スタート地点に並ぶランナー達の半分くらいの位置に並んだ
筆者であるが…
 
 
 
 
 
09011322.jpg
前を向いても人人人
遠くに見えるのがスタートライン(笑) 
 
 
 
 
 
 
09011323.jpg
後ろを向いても人人人
 
 
 
 
 
 
午前9時。
 
花火が打ち上げられ、上空のヘリコプター3機(!)に見守られながら
私の初フルマラソンがスタートした。
 
 
 
 
 
 
こんな状態だったので、スタートラインを踏み越えるまで5分くらいかかった(笑)
 
 
 
 
 
 
 
スタート時間まで余計な体力を使わないため、ストレッチのみしか行って
いなかったのでウォーキングでスタートすることでアップ代わりとすることにした。
 
 
それにしても…
 
 
 
 
 
0901139.jpg
アホみたいに人が多い(笑)
 
テレビ映像などでこういう場面は見た事があったが、やはり現場で見るのは迫力が違う。
 
 
 
 
 
 
 
走り出したいのを我慢して25分間早歩きしてから、走り出した。
 
予定通りである。 
 
 
 
 
  
アップダウンのある農道に入る。 
 
 
 
 
 
 
 
09011310.jpg
人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人
  
  
  
 
 
 
 
 
 
 
 
10kmポイントを通過し、順調に距離を稼いで行く。
 
 
 
すると…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
09011311.jpg
池田湖の向こう側にそびえる開聞岳(かいもんだけ)
「秀峰薩摩富士」とも言われるだけあって、それはそれは
凛々しくも美しい山だ。
 
 
  
できればジックリと写真撮影なんかしたいところであるが、
残念ながら今持っているのは低スペックの携帯電話カメラのみ(笑)
 
 
 
 
走りの方は問題なく、心拍数を抑えたいつもの走りながらも
5時間のペースメークランナーの前というポジション。
 
 
 
 
 
昨日の天気と打って変わって天気も良く、眺めも最高。
 
 
 
 
 
なんだか今日はイケそうな気がする〜!
 by天津木村
 
 
 
 
 
 
20kmポイント手前のエイドで豚汁を補給。
 
あったかくて美味い。
 
 
 
この菜の花マラソンの特徴は地元の皆さんが一生懸命応援して
くれること
と聞いていた。
大会事務局が準備したエイドの他にも地元の人達の手による
私設エイドも設けられ、チョコレートやアメなどをランナーに
手渡してくれる。
非常にありがたいことだ。
 
 
  
 
 
 
 
 
09011313.jpg
こういう応援団が随所で応援してくれる(笑)
 
 
 
 
 
そんな感じで結構快調に走っていると…
 
 
 
 
 
 
 
左膝が怪しくなって来た…
するとすぐに
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
error090113.jpg
  
がはぁっ!(吐血)
 
 
 
 
 
そう、2008年のサイクルマラソン阿蘇望で私をリタイヤに追い込んだ
あの左膝痛
が再び帰って来たのである。
 
 
 
 
 
場所はちょうど中間地点の21km。
 
 
 
コレがくると、もう走れない。 
 
 
ちょっと歩いてみるが、回復しそうな気配はない。 
 
 
これはヤバい、そろそろリタイヤか?
 
まぁ、半分走ったから良いっちゃぁいいかな?
 
とすぐに考えたのは、もともとロクに練習もしていなかったので
「ハーフ走ってリタイヤすればいっかー」
と密かに思っていたからである。
 
 
 
とはいえ、まだスタートして2時間ちょっとしか経ってないので
道ばたに立ち止まって、ストレッチを試みてみた。
 
 
 
すると、少し回復している。
 
「おおっ!まだ走れる!」
 
随分ペースは落ちるものの、また走り出すことができた。
 
 
 
 
だが、残念ながら5分と持たずまた膝痛で走れなくなる。
 
 
 
 
またストレッチをしてみた。 
 
 
 
前屈した体勢から元に戻った時、激痛が私を襲った
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
09011324.jpg
きゃぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーー!
 
 
 
 
私は身体が疲労している時、前屈状態から不用意に立ち上がると
右足の付け根(お尻側)が「筋を違えた」ような状態に
なることがある。
 
こうなると右足を持ち上げる方向に力を入れるだけで激痛が走る
じっとしていれば激痛は無いのが幸いであるが
 
 
 
動けない…
 
 
 
 
道端に立ちすくみ、一歩も動けない状態となった。
  
私のすぐ脇を沢山のランナー達が抜いて行く。
 
対処方法はただ一つ、激痛が引くまで待つしかない。
 
 
5分以上経ったころ、ようやく動けるようになった。
 
 
 
 
ゆっくりと歩き出す。まだ25km地点にも辿り着いていない。
 
 
 
 
09011314.jpg
青空に映える美しい開門岳の写真を撮ってみたが、
 
このなんの工夫もないベタなアングルの写真を見て頂ければ
私がいかに行き詰まっていたかが解るだろう(爆)
  
 
 
 
 
私設エイドにあった美味い黒糖が私を少しだけ前向きな気持ちにさせてくれた。
 
 
 
 
走ることは出来なくなったが、とにかく前に進むんだ。
 
 
 
リタイヤする選手を収容してくれるバスがある場所まで進むんだ(笑)
 
走れないが早歩きはできるので、できるだけ早く歩いた。
 
 
 
 
 
25km地点の手前でバスツアーで同行していたjaikoさん(女性)に抜かれた。
 
私が前に居たことにちょっと驚くものの、彼女は途中のエイドで丹念に
試食しながら走っている
ので(笑)遅くなっているだけであって、
走りそのものは余裕で、一言二言会話して(励まされて)先に行ってしまった。
  
 
25km地点を通過した…あと17km。
 
 
 
 
このあたりになると、道端でストレッチしている人も多い。 
 
 
 
 
  
 
 
 
  
 
 
  
09011315.jpg
 
 
 
 
 
 
 
「ストレッチしてるようなポーズ御願いします」というコチラの要望を聞いて下さり
 ありがとうございました(爆)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
09011316.jpg
菜の花畑の向こう側に見える開聞岳、ロケーションは最高。
 
オートバイでツーリングしたら最高のコースだろう。 
 
  
 
 
 
 
1kmが長い。
  
  
 
 
 
 
 
左膝はすでにストレッチしようが何しようが回復しなくなっている。
 
 
 
 
思えば指宿は中学校時代の修学旅行で来た以来。
 
その修学旅行の時に乗った鹿児島交通のバスガイドさんがもの凄くかわいかった
そんなことどうでも良い記憶を思い出しながら前に進み続ける。
 
 
 
あ、そうだ!
 
 
 
そのバスガイドさんのあだ名は「みなんちょ」だった!
 
 
 
 
壊れて来たのか?俺。
 
後編に続く→
 

その他