俺の夏2013 その4
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ハイドレーションにはまだ水が1リッター近く残っていたので、
頭から水を被ったのみで関門を通過した。
関門を通過したらすぐ上り返しが始まる。
これから進む道を見上げると、そこには果てしなく伸びる「男坂」を思わせる
空に向かって一直線に伸びる木の階段…
いよいよやって来た、ここからショータイムの始まりだ。
アタックチャぁ〜ンス!
ククク…
この時の為に、私は階段トレーニングをしてきたのだよ…
だが、私の階段トレーニングは
25km走った後に行ったことはない
がはぁっ!(吐血)
後で知ったが、これは廃線になった鉄道で使われていた枕木を使った階段で
「日本一の枕木階段」というらしい。
高木さん(※)…やってくれるぜ
※主催者
当然ながら歩きですこしずつ上って行く。
600段弱なので大した事は無い筈だが…
頂上付近になると眺望も良くなってくるが、振り返らないと見えない(笑)
枕木階段を上りきると、すぐさまトレイルに入る。
アタックチャぁ〜ンス!
がはぁっ!(吐血)
トレイルというか…普通に登山道だ。
紫色の★マークがさっきのエイド。
え〜っと、ほぼ垂直???
頂上まで1kmちょっとと言われたが相当に時間がかかっている。
この当たりまで来ると、かなりバラけてきて前後にランナーが居ないという時間帯もしばしば。
木に結びつけてあるピンクのリボンを目印に前に(上に?)進む…
頂上だと言われた場所(眺望は微妙)を過ぎたらすぐにトレイルの下りに入る。
このあたりでmcfm氏と再び合流。
山道を走るのがはじめてというmcfm氏は下りで苦戦しているようで、ここで先行させてもらう。
ちょっと下るとすぐに上り返しが始まる、
標高図を見るとこんな感じで上ったり下ったりを繰り返す。
その間、ほとんど森の中を走っているため、眺望はなくヒグラシが合唱する中を進む。
先ほどから私とほぼ同じペースで前を走る二人組。
Gさん(男性)とKさん(女性)のコンビは私の前を私が一人で走るより少しだけ速いペースで走ってくれる。
一人だと歩き続けそうなちょっとした平地でもランを入れてくるため、私も釣られて走る。
結果的に引っ張られる形でペースが上がった。
そのうち前後で雑談するようになり、トレラン歴とかどっから来たといった話題で前後で会話しながら走る。
森の中から出て、一般の方がキャンプしているキャンプ場に出た。
「おおっ!そろそろ第二チェックポイントか?」
と喜んだがさにあらず、そこからまたしても
アタックチャぁ〜ンス!
がはぁっ!(吐血)
もう…ちょっと…いい加減…キツいっすよ…高木さん…
途中で超ハイテンションなハイカーの方々とハイタッチしながら、
「泡が凍った生ビールの話」
とかしながら登山道を上り続ける。
泡が凍った生ビールを一気に飲んでむせることを想像しながら
ハイドレーションから供給される
自分の体温で煮えたポカリスエット
を流し込みながら…
頂上に到着、Kさんもかなり疲れているようだ。
頂上はそんなに広くなく、下からランナーが上って来たので私一人先に出発。
険しい下りを下り、なんでもないトレイルを走っていると…
木の根っこ(か何か)に脚をひっかけて、思い切りコケた。
普段では脚をひっかけても「つまずいた」程度で済むが…
この時はもう、リカバリーの脚を前に出す事もできず…
ズシャぁっ…
がはぁっ!(吐血)
フッ…今が夜なら俺にも死兆星が見えているのかもしれないな…
などとカッコつける暇もなく(後ろから来るランナーに見られる!)急いで立ち上がり、再び走り出す。
しかし、すっかり消極的になってしまった私は下りでペースが全然上がらず。
すぐにGさんKさんコンビに追いつかれ、先に行ってもらう。
そしてまたしても前を引いてもらって走る。
山を下って来ると、ついに…第二エイドに到着。
やっと着いた35km地点。
スタート地点のえびの高原ピクニック村だ。
スタート地点で休憩して走り出すのは決断力が要る。
すぐ200m先に俺のジムニーが駐車してあるのだ。
通過チェックを受けて、ハイドレーションに水を補給しつつ、ゴールゲートに向かってラストスパートするショートコースのランナーを横目で見ながら
「このままジムニーに乗って…」
と考えていたら
Kさんから「じゃぁ、行きましょうか!」と元気よく促されてバックパックを背負う。
おかげで余計な葛藤をせずに済んだ…
残りの距離は約25km。
未体験ゾーンへ向けて出発だ。
その5に続く>>