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新春!ウキウキバスツアー2010・・・後編 〜左足の恩返し〜

1月 13th, 2010

<<中編はこちら
  
 
nanohana20109
30km地点のエイドステーション。
 
残り12.195km。
 
残り一万二千百九十五メートル
 
歩かずに走り続ければ1時間ちょっとか…
 
 
ここには昨年も利用した仮設トイレがあるので、
とりあえずここで小用を足す。
 
当然ながら用を足す時はじっとしていなければ
ならない。
 
仮設トイレから出る時…
 
 
はうぁぁ!
 
 
右膝に激痛が走った。
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
慎重かつ入念にストレッチを試みるも、状況は変わらず。
 
とりあえず、水分補給とKファミリーからもらった
タブレットを口の中に放り込み、30km地点からスタートした。
 
 
「よしっ、あと12km!」と自分に気合いを入れて走り出したいのは
山々だが、そうはいかなかった。
 
 
右膝が痛くて走り出せない。
 
 
「もうゴメンだ、ここで回収バスを待とうぜ」
 
 
と主張する右膝。
 
 
 
私はゆっくりと歩きながら、右膝に語りかけた
 
「ねぇねぇ、もう残り1/3よ。ここで回収バスに乗ってしまっても
 やっぱりリタイヤになって、また来年挑戦しないといけなくなるよ
 もうチョットだけ!オ・ネ・ガ・イ

 
 
ダメだ…15km地点からなだめて騙して(笑)きた右膝は
そろそろ限界のようだ。

 
 
半分諦めながらゴール地点に向って歩いて進む。
 
 
 
 
300mほど歩いたところで、膝の痛みがなんとなく軽くなってきた
ような気がした。
 
ちょっと歩くペースを早めてみる。
 
350m… 問題ない
 
400m… これはもしや…?
 
いや、やっぱり無理か?
 
 
と無言の右膝のご機嫌を伺っていたその時。
 
 
「5時間ペースアドバイザー」
 
 
というゼッケンをつけたランナーが私を追い越して行った。
 
 
ま、マズい!
 
今回の目標は5時間切り。
 
 
あのペースアドバイザーに付いて行けなければ、
目標達成は無理だ。
 
 
私は反射的に駆け出した。
 
 
 
あっ!
 
 
まだ、走れる。
 
 
 
 
「なぁんだ〜右膝くぅ〜ん、まだ大丈夫じゃぁ〜ん」
 
 
とブツブツ言いながら(爆)、ゴールに向って再び
走り始めた。
 
しかし、ペースが遅いのか5時間のペースアドバイザーは
徐々に遠ざかって行く。
 
5時間切りは無理か…
  
 
 
登り坂になり、多くのランナーは歩いて登っている。
 
 
 
アタックチャぁーンス!
 
がは…
 
 
いや、この程度は坂ではない!
 
サイクリストたるもの、この程度の上り坂で歩くことは許されない。

歩くこと=自転車を降りて押す

ことなのだ。
 
 
一番軽いギアで淡々と上る激坂をイメージして、小さい歩幅で上る。
 
坂を登り切った、かなりのランナーを抜いた…が。
 
 
下り坂でかなり抜き返された。
  
 
私は下り坂が遅かった。
 
膝への負担をできるだけ抑えるために下り坂は控えめに
下るようにしていたのである。
 
 
その時、ふと気づいた。
 
 
今まで右膝に気を取られていて存在すら忘れていた左足。
 
山川港へ下る急な下り坂で右膝をかばうように、左足が
メインとなって走っていた。

 
 
左膝は痛むどころか絶好調。
 
昨年は20km地点で左膝が痛みだした。
 
その後、軽度の半月板損傷で痛みが気になるなら手術が必要。

と宣告された私の左膝。
 
 
手術もなんもしてないのに…奇跡の大復活?(笑)
 
 
 
 
「まだまだ行ける!」
  
 
昨年負担をかけた右足への恩返しをしたいと言わんばかりに
力強く大地を蹴る。
 
 
山川港に降りてきて、地元の方が出して下さっている私設エイドで
男性が声を張り上げる。
 
「35km地点でーす!」
 
よし、あと7.195kmだ!
 
 
海沿いの道を淡々と走り続ける。
 
 
15分程走り、感覚的にはそろそろ37kmくらいかな
と思っていると看板が見えてきた
 
 
「35km地点」
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
ランナーを元気づけるために言ってくださっているのだろうが、
コレはキツい。
 
どうせなら残りの距離は多めに言って頂きたい(笑)
 
 
 
相変わらず左足は絶好調。
 
 
右膝は必要以上にかばってゆるゆる走るよりも、
通常のペースを維持して走っていると痛まないということが
わかった。
 
どうなってんだ、俺の足?(笑)
 
 
5時間のペースアドバイザーは200m程先を走っている…
 
 
追い付けるか?
 
 
山川港からの海沿い道路の終盤に現れる最後の登り坂。
 
 
最後のアタックチャぁーンス!
 
 
ここも歩くことなくクリア。
 
 
コスモス薬局の交差点を曲がって指宿温泉街へ。
 
 
去年は14時過ぎて交通規制が解除になり、狭い
歩道を走り…いや、歩かなくてはならなかったが
今年はまだ車道を走ることができる。
 
しかし、ペースアドバイザーは見えない。
 
 
 
だが、とにかく今はゴールを目指すしかない。
 
 
 
温泉街に入るといよいよ終盤。
 
沿道の歓声が再び多くなって来る。
 
声援を貰うたびに身体の中になんらかの物質が分泌されているのは
やはり間違いない。
 
 
 
これまた菜の花マラソンの名物、
 
ZARDの「負けないで」
 
を生演奏で歌ってくれている人達…
 
 
このシチュエーションで聴くと結構泣けて来る(笑)
 
 
 
すると、その時!
 
 
 
50m先に5時間のペースアドバイザーが現れた!
 
 
明らかにペースが遅いので、ゴール前の時間調整に入っているようだ。
 
こっ、これは!イケルかも?
 
 
その時、並走していた40才代後半?くらいの女性と目が合った。
 
私は言った
 
 
「5時間切り、行きますかぁ!?」
 
 
「行きましょう!」
 
 
同じタイミングで左右に広がってペースアドバイザーを追い越した。
  
 
 
お互い無言ではあるが、同じペースで前後しながら
前を走るランナーを追い越す。
 
 
沿道の男性が私に声をかけた
 
「5時間切り、いけますよ!」
 
 
「うぃっす!」
 
 
 
「残り2km」の看板を通過した。
 
 
手元の時計は4時間37分を刻んでいる。
 
 
7分/kmで走っても間に合う。
 
 
イケる。
 
 
 
残り1km。
 
 
 
先ほどから並走している女性と一言二言会話した。
 
菜の花は10回くらい走っていて、ベストは4時間10分(!)
身体を壊してしまって2年くらいのブランクを経て去年から
再チャレンジしているという。
 
 
17,000人がそれぞれ色々な想いを載せて走る42.195km。
 
 
競技場が見えて来た。
 
 
私の時計はまだ4時間48分。
 
 
4時間50分切れるか?
 
 
私はその女性に言った
 
「スパートします」
 
 
女性は答えた
 
「行けぇ、最後、がんばれ!」
 
 
 
その言葉に背中を押されて、私は最後のスパートをかけた。
 
 
去年はマナー知らずのク●ジジぃを抜くためにスパートしたが、
今年は自分のタイム、順位のためだけに走る。
 
 
膝の痛みもへったくれもない。
 
 
競技場のトラックに入る。
 
ランナーの帰りを待っている人達や、地元の子供たちが叩く太鼓の
鼓動が耳に入り、体内になんらかの物質が分泌されるのを感じる。
 
 
「声援が力になりました!」
 
とか言うコメントは良く聞くが、どうやらアレは本当らしい。
 
 
 
 
「FINISH」と書かれたゴールゲートが近づいて来た。
 
 
 
 
 
 
 
42.190km地点。
 
 
 
 
 
 
 
ちょっとだけ「このままゴールするのは惜しい」と思った。
  
 
フィニッシュゲートをくぐった。
  
 
ボランティアのお姉さんにゴールチェックのセンサーを当ててもらい、
私の菜の花マラソン2010は終了。
  
 
 
完走の証である黄色いタオルと水を一杯いただき、完走証を発行して
くれるテントに並ぶ。
 
 
 
nanohana20106
公式リザルトは
 公式記録:4時間52分42秒。
 総合順位:3,725位(17,197人)
 部門順位:779位(3,452人**30歳代)
 
昨年のリベンジを果たすことができた。
 
 
昨年とは違った達成感と充実感を感じつつ浸かる指宿シーサイドホテルさんの
温泉は格別だった。
 
 
もちろん、なだめて騙し続けられて42.195kmを走り切った右膝
曲げると痛いし、右足に恩返しした左足は太腿ぐるっと一周筋肉痛(笑)
帰りの桜島サービスエリアでは、もちろん

 
 

ロボコップ(笑)
 
 
桜島SAではBGMでロボコップのテーマが流れていた    (ウソ)
 
 
 
 
nanohana20105
ウキウキバスツアーのためにマイクロバスを往復運転してくれたす〜さん
 
彼女は我々がフルマラソンを走っている間は暇なので、
10kmコースをカルーくこなして57分で部門別15位という好成績。

 
うーん、すげぇ(笑)
 
最後まで慎重で安心感のあるドライビングでした、
ありがとうございました。
 
 
 
そして、菜の花マラソン実行委員会の皆様、地元警察の皆様、自主的に
エイドや声援で我々をサポートして下さった地元の皆様、おかげさまですばらしい
大会を満喫することができました、ありがとうざいました。
 
 
 
私もこれで心おきなく自転車に専念することができる。
 
 
 
 
 
と思っていたが…
 
 
 
フルマラソンの世界には「サブ●●」という用語がある。
 
これは●時間以内で走れる人というカテゴリー分けみたいな
もので、2時間台で走る人を「サブスリー」3時間台で
走る人を「サブフォー」
と言う。
 
私は今回、5時間を切ったので「サブファイブ」なのだが…
 
 
なんか響きがイマイチだ(爆)
 
 
どうせなら「あの人サブフォーばい」と呼ばれたい(煩悩)
 
朝食時に再会した高校時代の友人Kは初フルマラソンにして4時間一桁分だし、
昨年5時間台で一緒にロボコップになっていたS松さんはサブフォーを達成
していた…
 
 
 
というわけで…
 
 
 
 
今年もっと練習して
 
来年はサブフォー達成じゃぁ!!

 
 
 
 
サブフォーを達成すればきっと私も…
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「継続は力なり」
 
とか
 
「努力は裏切らない」
 
 
という2つの言葉は、私が大嫌いな言葉の代表なのだが(爆)
どうやら間違っていないらしいことを認めざるを得なかった
2010年1月10日だった。
 
 
 
 
今年もネタ満載の良い年になりそうだ。
 
 
 
 
 
おしまい。
 
 
 

その他

新春!ウキウキバスツアー2010・・・中編 ?ネゴシエーション?

1月 13th, 2010

<<前編はこちら 
 
 
 
2010年1月10日am9:00
 
確認できただけで4機のヘリコプターに見守られながら、
菜の花マラソンはスタートした。
 
スタート直後にあるコンビニのローソンでは今年も
ペットボトルの水(いろはす)が配られていたのでありがたくいただき、
半分捨ててからバックポケットに差して前半戦に挑んだ。
 
 
とにかくスタート直後は人が多く、エイドも混雑するため
水を携帯することでエイドをスルーする作戦だ。
 
  
これは功を奏してスムーズに走る。
時折mcfm氏と話をしながら順調に距離を稼ぐ。
 
mcfm氏は走る練習は殆どしていないと言いつつも、さすがに
片道30kmの自転車通勤をしているだけに安定した走り。
 
 
 
ほどなく、池田湖が見えてきた。
 
向こう側には開聞岳。
 
 
 
昨年よりペースは早いようだったが・・・
 
 
このあたりで右膝に違和感・・・というより、膝痛の兆候
現れはじめたのである。
 
 
イカン、去年より膝痛ポイントが早い。
 
 
15km地点手前でついに膝痛が本格的になってきた。
 
 
エイドでバナナと水を補給しながら、ついに立ち止まり
歩道に上がって入念にストレッチを行ってみた。
 
 
 
nanohana20108
気を紛らわすために開聞岳と菜の花とランナー達の
写真を撮ったりしてみた。
 
しかし、私の携帯カメラの性能は酷過ぎる(爆)
 
 
 
歩道をゆっくり走り出してみたが、膝痛は改善していない。
 
 
まだ15km、選手収容バスに乗ることすらできない(笑)
 
 
私は右膝に語りかけた
 
 
「ねぇねぇ、選手回収バスは20km地点まで行かないと無いから
あと5kmがんばってよ、オネガイ!」

 
 
右膝は改善することもなかったが悪くなることもなかった。
 
 
 
まだ、走れる。
 
 
選手回収バスまで、行ける!(爆)
 
 
 
見覚えのある景色の中、淡々と距離を稼ぐ。
 
 
去年、熱い豚汁をいただいたエイドはスルーした。
 
立ち止まったら走り出せないような気がした。
 
 
そのエイドの横には選手回収バスが停まっていた。
 
 
私は右膝に語りかけた
 
「ねぇねぇ、もうちょっと先にも選手回収バスは居るからさぁ、
もうちょっと走っていいかな・・・?」

 
 
右膝は改善しないが、悪くもならない。
 
 
 
まだ、走れる。
 
 
 
 
菜の花マラソン名物の一つともいえる、沿道からの声援は
途切れることなく続く。
 
 
決して暖かい気候ではないのに、家族連れやおじいちゃん、おばあちゃんが
何時間も沿道で「ガンバレー」と声をかけてくれる。
 
私もできる限り谷村新司バリ「ありがとーう!」と両手を挙げて応えると、
声援と拍手を一人占めすることができた(笑)
 
沿道のおばあちゃん達は大きなパフォーマンスをする私を見てこう言う、
 
「わぁ、まだ余裕あるね」
 
 
・・・と。
 
 
 
 
余裕などある筈もない。
 
むしろ回収バスに乗りたくてたまらない(爆)
 
 
しかし、マラソン大会に出てギャラリーから声援を頂いている以上、
 
 
やせ我慢してでも楽なフリして走らねばならん!
 
 
やせ我慢してでもクールさを忘れるんじゃねぇ!  byドン・ジュリアーノ
(わかんねぇって?・笑)
 
 
 

きつそうな顔をするのはギャラリーが居ない場所だけだ。
 
泣き言を言うのは回りに人が居ない時だけだ。
 
 
 
そして中間地点を過ぎ、フラワーパークのT字路を左折。
 
 
遠くから声援が聞えてきた。
 
これは間違いなく私に向かって送られる声援。
 
沿道で応援していたKファミリー。
エントリーしていたものの、旦那さんの体調不良で
やむなく参加を断念してこの日はわざわざ応援に
来てくれていたのだった。
 
 
手渡しにブドウ糖のタブレットを貰った。
 
小学5年生の息子が大声で「がんばれぇ!」と気合を入れてくれた。
 
私の体内になにかが分泌された気がした。
 
 
 
25km地点を過ぎると、再び上り坂がやってくる。
 
 
ここには菜の花マラソン名物の「坂道おばちゃん」が居て
ちょっとした仮装(ミッキーマウス?)をして、
上り坂でへばっているランナー達に
 
 
「歩くな!走れー!がんばらんかー!」
 
 
とちょっぴり辛口(笑)な激励をしてくれる。
 
 
私はおばちゃんに寄って行き、
右手だけでハイタッチした。
  
やはり体内に何かが分泌されたような気がする・・・
 
 
次は30km地点のエイドがあるハズだが、なかなか現れない。
 
 
右膝が痛みで主張してきた。
 
「話しが違う、十分走っただろ?もうそろそろ棄権してバスに乗るぞ」
 
 
私は右膝に語りかける
 
「ま・・・まぁ、そんなこと言わずにさぁ・・・・
ホ、ホラ!10mくらい前にタイツにランスカで可愛く
キメたスラッとしたキレイな足のお姉さんが居るよ。
もうちょっとがんばってさぁ、あのお姉さんがどんな人か
見てみようよぉ!」

 
 
 
その女性を追い越した・・・・
 
 
 
 
 
私は右膝に語りかけた
 
 
 
「あ・・あははは・・・・僕より10歳以上年上だったね・・・
あっ、ホラ!15mくらい前にも細身の女性が・・・
今度は間違いないよ、ちょっとがんばってみようよ・・・」

 
 
 
 
右膝と崖っぷちでのギリギリの交渉を続け、
遂に30kmのエイドステーションにやってきた。
 
 
ここで私は遂に、この日最大のピンチを迎えるのである。
 
 
 
 
 
後編に続く>>

その他

新春!ウキウキバスツアー2010・・・前編 ?忘れ物を取りに?

1月 13th, 2010

1月も10日過ぎると正月気分もすっかりと抜け
そろそろ元の日常が戻って来た感じがするが、

一部の人々にとっては、コレが終わらないと
新年は始まらない。
 
そのイベントとは
 
 
いぶすき菜の花マラソン
  
 
私は昨年、このマラソン大会に参加し、42.195kmを6時間で完走した。
 
昨年のレポートはコチラ>>
 
 
いや・・・・中間地点で左膝痛がでてしまい、後半20km強を歩いたので
「完走」したとは思っていなかった。
 
 
その後の診断で私の左膝は軽度の半月版損傷と診断された。
私の年齢では自然治癒することはないので、どうしてもというなら
手術した方が良いと言われた・・・
 
 
しかし、その後に行った整体の先生から、体に柔軟性がなく、バランスが
狂っていることを指摘され、ストレッチと少しずつ自転車に乗って鍛える
事で、私の左膝は痛むことがなくなっていた。
 
自転車にまで乗れなくなったら元も子もないので、膝に衝撃が加わる
ジョギングは控えるようにしていたのである。
 
心の中で「もうマラソンはいいかな」と思っていたし、私の身体を
心配してくれる友人達は「マラソンは止めた方がいいよ」と言って
くれていた。
 
 
そんな膝痛のことを半年程忘れていた頃…
  
 
シルバーウィークの3日間に250km程自転車に乗って(笑)、おなか一杯に
なったので、一ヶ月ほど自転車に乗らなかった後にDaijamankk氏と行った
 
 
nanohana201012
マウンテンバイクで大観峰サイクリング(160km)
 
を敢行したら、
 
 
 
帰り道に、私の膝にヤツが帰ってきてしまったのである。 
 
しかも今回、膝痛は左膝ではなく、右膝
 
 
無意識のうちに左膝をかばった結果なのか?
 
いや、そういえば乗らなかった期間中、ストレッチもサボっていたような・・・
 
 
自転車に乗って2時間、あるいは60km走ると作動する膝痛タイマーが
右膝に部位を移して、再び起動し始めてしまった。
 
 
ちょうどその頃(10月下旬)、菜の花マラソンの申込みが始まっていることをが
耳に入る・・・
 
私は去年、歩いてくぐったフィニッシュゲートの時に感じた、
 
達成感と悔しさが入り交じったような感覚
 
を思い出していた。
 
 
今から練習すればひょっとして…
 
 
私はmixiの日記で菜の花マラソンへの再チャレンジを
 
「忘れ物をとりに」
 
という題名でカッコ付け気味に(爆)宣言した。
 
 
とある友人がこうコメントしてくれた
 
 
 
『それって、「忘れ物をとりに」じゃなくって
 
「落し物を探しに」の間違いじゃないの?』

 
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
言い得て妙。
 
 
 
落とし物を見つけられるように、ジョギングを始めた。
 
 
しかし、
 
 
3kmはよかったが、5kmを過ぎるとやはり膝が痛くなってくる。
 
 
 
やっぱりダメだ。
 
 
エントリー手続きはしていたが、入金はまだ行っていなかったので
そのままエントリーを自動キャンセルした。
 
 
「やっぱり菜の花は走るの止めた」となかなか言い出せずに、
1ヶ月が過ぎた。
 
その間に自転車で走ったりするものの、やっぱり右膝が若干痛い。
 
 
 
 
マラソン以前に、自転車もマトモに乗れないのはイカン。
 
 
 
と思い、昨年2月お世話になった整体の門を叩いた。
 
 
 
 

躰ほぐし処「仙道」
 
 
 
 
10ヶ月ぶりに訪れたが、私のことをなんとなく覚えて下さっていた。
 
 
1時間みっちりとグリグリ、バキボキとやられた(爆)
 
 
その後に改めてストレッチの重要性についてお説教を受け(笑)、帰宅した。
 
 
全身の関節を緩めてもらい、バランス取りしてもらった私の身体は
こころなしか潤滑油を差したかの如くスムーズに動くような気がした。
 
 
ちょっと試してみたくなり、5kmのジョギング。
 
 
まったく問題無し。
 
 
これはひょっとして…行けるかも?
 
 
いや、
たかだか5km走れたくらいでフルマラソンに挑戦するのは無謀だ…
 
自問自答を繰り返す。
 
 
「車界学」なので別に無理してマラソンを走る必要は無い(爆)
 
 
だが、しかし!
 
 
昨年、人生最長の6時間を経てゴールゲートをくぐった時に感じた
 
達成感
 

 
歩いてしまった自分に対する情けなさ・・・
 
 
どうしても忘れられない、
どうしても納得できない。

  
 
私は昨年の菜の花マラソンレポートの締めにこう書いた。
 
 
nanohana2010
 
 
やっぱり、指宿に行ってカタをつけよう。
 
 
人生はネタである。
 
 
翌日11月30日、菜の花マラソン申し込み締め切り日ギリギリで
再申し込みと入金を済ませた。
 
 
 
残り一ヶ月、できるだけのことはやろう。
 
 
 
 
 
12月最初の2週間は少しずつ距離をこなして、順調に練習することが
できたものの、年末に近づくにつれて仕事の帰りが遅くなり
なかなか練習できなくなってしまった。
 
1週間程走れない期間があったあと、ちょっと焦って一気に10km程
走ってみると膝痛が…

 
年末の仕事が片付くと、今度は風邪でダウン
 
 
年末年始は風邪で1週間走ることができなかった。
 
 
年が明けて1月4日、天気もよかったし本番前1週間だったので
またイキナリ10km走ってしまったところ、やはり膝痛が…
 
 
その時、膝痛だけでなく、背中の左側だけとかバランスの悪い
筋肉痛が出ていることに気づいた。
 
 
 
これはやはりストレッチ不足か?
 
 
 
今までこんなことは無かったが、よく考えると、私はもう37才。
 
 
決して若くはないのである(爆)
  
 
筋力はついても柔軟性はどんどん落ちている。
しかも、風邪ひいている間はロクにストレッチもできていなかった。
 
 
 
残りの数日、ストレッチをとにかく入念に行うようにした。
 

1月6日に5km走って、 
 
1月7日木曜日、最後の締めとして5kmのランにでかけた。
 
外の気温は0℃。
 
寒い… いつもの私なら間違いなく家でノブナガを観ているハズだ(爆)
 
 
深夜でクルマが殆ど通っていない郊外のバイパスの歩道を
走っていると、満天の星空をみることができた。
 
寒い、足先がちょっとかじかんでいる。
 
 
 
北斗七星がハッキリと見える。
 
その脇に輝く星は…見えない。
 
 
 
私の命はまだ大丈夫そうだ(爆)
 
 
 
と思っていると、その北斗七星の横を流れ星が
流れていった。
 
 
 
なんとなく、完走できそうな気がした。
 
 
 
その日は5kmのつもりが10km走ってしまった。
 
膝痛は出ない、大丈夫だ。
 
 
 
 
 
 
2010年1月9日(土曜日)
 
 
nanohana201013
久留米の自転車ショップ、イワイスポーツサイクル前に横付けされた
トヨタ・コースターに乗り込んで指宿を目指して出発した。
 
 
昨年とはうってかわって晴天の指宿スカイラインを快調に走って、17時頃到着。
 
 
 
nanohana20102
夕暮れ時の会場は、前日受付の参加者で賑わっていた。
 
 
また俺は帰って来たぜ。
 
 
 

nanohana20103 
今年も指宿シーサイドホテルに宿泊、豪華な夕食を前に
少量のビール(?)で明日の健闘を誓いあって乾杯。
 
 
 
夕食会場である宴会場の
ステージにはこんな横断幕がかかげられていた。
nanohana20104
気分も盛り上がる(笑)
 
 
 
夕食会場や温泉大浴場では…

「去年は…」

とか

「フラワーパーク」

とか

「山川港」

といった菜の花キーワードをアチラこちらで聴くことが
できる(爆)
 
 
 
 
夕食の後は各自明日の準備をしたり、部屋飲みしたりしつつ
夜は更けていった。
 
 
 
 
*****

2010年1月10日(日曜日)
 
am5:30に起きて、まずは温泉。
 
 
そして朝食会場の食堂へと向う。
 
 
 
列に並んでバイキング形式の朝食を選んで、適当な席に着く。
 
 
 
朝食を食べていると、私の向いの席におもむろに座って来た男性が一人
 
 
他にも席が空いているのに…
 
と思って顔を上げると、そこには高校時代の同級生であるKの姿が。
 
 
思わず
 
 
「なんばしよっと?」
 
 
と言ってしまったが、菜の花マラソン出走前に朝飯を食っていることは
誰がみても明らかである(爆)
 
 
Kとは10年以上会っていなかったので、かなり久しぶりの再会。
 
しかも指宿で(笑)
 
 
他にも高校の同級生SやNも出ているという。
 
 
 
フルマラソンは初めてというKと 
お互いの健闘を誓いながら、朝食会場で別れる。
 
 
 
部屋に戻った私は敷きっ放しの布団の上で入念にストレッチを行った。
 
 
am8:10、布団を片付けてホテルを出発し、スタート地点に向う。
 
 
 
 
nanohana20101
スタート地点で恒例の後ろ向き記念撮影。
今年はmcfm氏と私の2人だ。(別の場所にもう一人居たが)
 
 
今年はフルマラソン17,000人、10kmマラソンに3,000人で
合わせて20,000人という過去最高の参加者数らしい。
 
 
 
 
nanohana20107
前を向いても人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人。
後ろを向いても人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人。
 
 
フルマラソン初チャレンジのmcfm氏と健闘を誓って握手を交わした。
 
 
 
am8:55、スタート時間が迫る。
 
 
空には報道のヘリコプターが舞っている。
 
 
 
皆足踏みを始めている。
 
 
 
そろそろ1分前くらいか?と思っていると、
 
 
 
「10秒前」
 
 
という放送が!!
 
 
 
いきなり10秒前と言われてちょっと慌てる参加者(笑)
 
別にこれ以上なにもすることはないので慌てる必要はないのだが…
 
 
 
 
バァン!
 
 
スタートの号砲が鳴り響いた。
 
 
 
 
 
中編に続く>>
 
 

 
 

その他