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最悪にして最高の一日【完結編】

12月 15th, 2016
最悪にして最高の一日【完結編】 はコメントを受け付けていません

<<【その1】はコチラ
 

「弁当のヒライ」で肉うどんといなりで補給を完了した我々。
 
 
さて…そろそろ…
 
という雰囲気になって来たところで、今後の戦略を打ち合わせ。
 
 
時刻は13時40分。
 
 
草千里チェックポイントの関門は14時。
 
 
普通に自転車で登れば1時間くらいはかかるだろう。
 
関門時間には間違いなく間に合わない。
 
 
マラソン大会等であれば、関門アウトになったら回収バスに乗ってスタート地点に戻るのだが、これは「九州HeavenRide」
 
自己責任で判断し、行動するジェントルマン達のイベントなのだ。
 
一番の懸案は
 
「日没までに戻れるか?」
 
だ。
 
このまま草千里を目指したら間違いなく小国へ戻る前に日没だ。
 
もちろんライトは装備しているが、できれば雨中の夜間ライドは避けたい。 
 
 
土橋塾長は重々しく口を開いた…
 
 
「帰ろっか!」
 
 
根性出して走るのも大事だけど、オトナの遊びは引き際も肝心。
 
決して「サザエさん」に間に合うために引き返すのではない!
 
 
最短ルートで小国へ戻ることに決定。
 
連絡用SNSに「リタイヤして戻ります」と投稿してからヒライを出発。
 
びしょ濡れの我々(と、もう一チーム)をイヤな顔せず受け入れて下さった弁当のヒライ坊中店の方々には感謝だ。
 
 
出発して程なくするとまた雨が本降りになる。
 
 
土橋塾長、YOSUKE、筆者の順で走る。
 
空気抵抗は減るものの、リアタイヤが跳ね上げるしぶきが顔を直撃。
口の中は常に砂でジャリジャリ(笑)
 
スタート直後から雨水を飲んでいるのでボトルの水は半分くらい残っている。
 
時折「うがい」に使いながら走る。
 
 
このコンディションの中、塾長は30km/h以上で巡航し我々を引き続けて大観峰への登り口に到着。
 
 
さて、ここから最後の戦いだ… 
 
 
attack34
大事な大事な、アタックチャぁ〜ンス!
 
 
がはぁっ!(吐血)

 
過去に何度もクルマやバイクで通っている、勾配がキツいのは百も承知なだけに…
そしてさらに、これまでの行程で蓄積された疲労が…
 
 
ちなみにここ1年でロードバイクに乗った距離は200km程度(噴飯!)
 
ナメてるとしか言いようがない…自業自得。
 
 
塾長とYOSUKEを待たせつつ、ミルクロードまで登り切り、小国へ向かって下る。
 
無事に登り切った我々を祝福するかの如く、雨はあがり
 
 
薄日まで差して来た…
 
がはぁっ!(吐血)
 
わざととしか思えない…
 
 
一度休憩を入れてからスタート地点の「木魂館」に戻って来た…時刻は16時。
 
 
日没前に生きて帰ってくることができた…
 
  
さて…最後の一仕事だ。
 
 
リタイヤしたとはいえチーム全員で自力で戻ってきたことを祝福しながらゴールしなければならない。
 
これはジェントルマン達のためのイベントなのだ。
 
雨もあがっていたのでレインウェアを脱ぎ、塾長が準備していたシャンパングラスを片手にゴール地点へ向かう
 
20140729230452
↑こういうイメージ
 
 
いよいよゴール。
 
 
ずっと冷たい雨が降る中、スタートから約7時間半を経て俺たちは戻って来たのだ…
 
公式には完走にはならないけど、俺たちにとっては栄光のゴールだ。

ありがとう、最高の1日だったよ。
 
 
さぁ行こう、ゴールに向かって…
 
 
 
 
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俺たちのゴールへ
 
 
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おっと…
 
 
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おっとっと
 
  
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ちょっ…ドバっさん!
 
 
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うわわわわ
 
 
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うわぁーーーーっ!
 
 
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(photo by 狩野テンメイ)
 
落車ーーーーーーーーーーっ!
 
 
 
 

ぐはあぁっ!(吐血)
 
 
 
 
 
2016年12月4日 九州HeavenRide2016
 
 土橋塾自転車競技部、ゴール手前でリタイヤ。

  
  
 
 
 
 

 
 
  
 
 
 
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未分類

最悪にして最高の一日【その4】

12月 15th, 2016
最悪にして最高の一日【その4】 はコメントを受け付けていません

<<【その1】はコチラ
 
 
私は塾長に言った
 
 
 
「ここは下らず、もう212号で小国に戻りまsh…」
 
 
 
 
blog0521
 
がはぁっ!!(吐血)
 
 
 
ま…まだ行くの…?
 
 
 
仕方がない、塾長の命令は絶対だ。
 
 
意を決して下り始める…
 

 
 
な…なんじゃこりゃ!!
 
 
 
 
またも激坂!

 
これ勾配20%くらいあるんじゃね??(※下り)
 
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(photo by CHANOKO)
激下りを走るYOSUKE。
下ハンドルもってブレーキをしっかり握らないと危ない。
 
しかもヘヴィウェットのコンクリート路面、
 
追い討ちをかけるように連続する相当回り込むヘアピン。
 
 
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(photo by 落武者)
ここもおそらくは晴れていたら最高の眺望だったのだろう…
 
 
自転車から降りて押し歩いて下っているライダーも居た。
 
尻をサドルの後ろに落としたポジションで慎重に下る…
これってマウンテンバイクで段差降りる時のポジションなんだが…役に立つのはいいけど…

 
慎重過ぎてノロノロでも、コケたら痛そうなので仕方ない。
 
 
すると下の方から
 
 
「ガシャーン」
 
 
と嫌な音が…
 
 
ヘアピンを抜けたところでYOSUKEが落車していた。
 
 
身体は大丈夫なようだったので一安心。
 
自転車は「レバーが…」とかいいながら力で戻していた…
 
 
危ない…マジ危ない…
 
 
史上最高に楽しくない下り。
 
 
もう握力が無くなりつつある中で慎重に下り切ったところで他チームの人達としばし雑談。
 

 
霧の中を3人で走っていたので久しぶりに人が沢山居るとちょっと元気が出た。
 
 
 
比較的普通(に感じられる)路面の下りをちょっと下ると、久しぶりにやって参りましたグラベル。
 
せっかく下ったのに、また上る…
 
 
 
 
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(photo by CHANOKO)
ちょっとした登りで押しを入れる筆者
 
グラベルを抜けると、
 
「こんな所に出て来るのか!?」
 
と感心してしまう場所に出て、それからはアスファルトの下り。
 
路面はヘヴィウェットでブレーキレバーの操作もアヤシいので、ゆっくり下る…
 
 
内牧温泉に下ってから他チームの人達と一緒に走った。
 
前走者の後ろについて空気抵抗を減らすドラフティングを使おうとすると、前走車のリアタイヤが跳ね上げる水が顔面を直撃。
 
 
空気抵抗を受けるか?泥水をかぶるか?
 
 
究極の選択をしながら、平坦路を走る。
 
次のKOMポイント「本塚」なのだが、そこに向かうまでの道が砂利道で、グリコカフェオレみたいな茶色い水たまりだらけ。
 
もう避けようもないので、そのまま突っ込む。
 
 
「ジャボジャボジャボ」
 
 
と言わせながら…
 
 
それはそうと「本塚」ってなに?
 
 
阿蘇方面はツーリングやらドライブで相当来ている、「米塚」は聞いたことあるけど「本塚」?
 
 
 
hontsuka
ストリートビューでみた本塚
 
近くで見ると結構デカイ。
近くに来るまで見えなかった…真っ白で(笑)
 
 
こっ…これは…自転車…しかもロードバイクで上る山じゃないよね???
 
 
仕方なく行ってみた…
 
 
hon02
(photo by Trailbucks)
 
いやいやまてまてまてまて

 
 
これってもう、歩きでよくない?????
(同じ道を通って降りて来る) 
 
 
hon01
がはぁっ!(吐血)
 
 
 
 
本塚から降りて、またカフェオレの道を走る。
 
 
国道57号線に出た。
 
 
ここからはいよいよHeavenRideのハイライト
 
 
阿蘇パノラマライン(登山道)へのアタックだ。
 
 
コース最大の山場に挑む前に我々は補給をすることにした。
 
 
コンビニは無かったが「弁当のヒライ」が見えたので、昼食とすることに。
 
 
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肉うどんが来るのを待ちきれず、いなりを食べる筆者。
 
温かいうどんが…しみる…
 
 
 
【完結編】へ続く!>>
 
 
 
 

未分類

俺の夏2013 完結編

8月 9th, 2013
俺の夏2013 完結編 はコメントを受け付けていません

<<その6はこちら
 
残りゴーテンハチキロ??
 
 
さっき「残り6km」と言われてから50分以上経っているのに
200mしか進んでいないのか…?(笑)
 
 
時計をみると9時間30分を過ぎている。
 
 
もう無理だ…
 
 
10時間切りの目標は、無惨に砕け散ってしまった。
 
あの男性スタッフが言ったのはショートコースの残り距離だったらしい。
 
 
 
10時間切りが夢となり、一気に力が抜けようとするものの
ここからは霧島の池の周りを走るトレッキングコースで、ハイカーさんが多くなり
私の姿を見るなり「がんばってくださーい!」と声援をもらう。
 
 
しばらく進むと今度は
 
 
ビデオカメラを構えたムービー撮影部隊が!
 
 
この場所だと皆疲れて歩いているハズだから、
 
 
ここは走っておかないと!
 
 
ということで、残り少ないパワーを使ってカメラの前だけ走る!
 
 
しかし、走っているつもりでウデは振るが、脚が上がっていない(笑)
 
 
そんな感じでカメラの前だけ一生懸命走ることを3回程繰り返し(爆)、
池の周りのトレイルへ。
 
 
ここで前方にポニーテール発見!
 
 
kyoto24
補助パワー始動!
 
 
U子ちゃんに追い付くものの、何か様子がおかしい。
 
 
聞けば「足にマメができて痛い」と…
 
 
上りで歩く時は、ハリーキャラハンに太腿を刺されたサソリのように
ちょっと足を引きずるように歩いているが、それでも平地や下りは
一生懸命走っている。
 
 
 
その姿を見て私は思った
 
 
 
「俺は人事を尽くしているのか?」
 
 
 
ここまでの行程を振り返ると、
 
下りでヘバっているたびにU子ちゃんのポニーテールで補助パワー始動。
 
細かいアップダウンを繰り返す区間でGさんとK子さんに引いてもらいペースを維持。
 
 
結局、
 
 
俺はずっとチャンネーのツーケーを追いかけていただけじゃねーか!(自爆)
 
 
 
10時間切りは無理だったが、俺はまだ人事を尽くしてはいない。
 
 
 
kirishima32
また階段か…
 
脚は上がらないがまだ上れる。
 
 
階段トレーニングの成果があるのだろう。
 
 
左手に六観音御池の澄んだ水面を見ながら走る。
 
 
ゴールまであとわずかだ、後悔しないようにすべてを出し切ろう。
 
 
疲れたなんてものではない、気力で走っているようなものだ。
 
 
だが、ゴールは確実に近づいている!
 
 
よーし、このまま行くぜ!
 
 
 
 
 
 
 
スタッフが二人現れた。
 
 
 
「コチラでーす!」
 
 
と元気よく右手に誘導される
 
 
そこには
 
 
「白鳥山登山口」
 
 
の看板が…
 
 
そう、これは最後の最後にやってくる
 
 
longcourse2
コース最高地点への上り…いや、登りだ。
 
 
 
 
参りましょう、慎重かつ大胆に。
 
 
 

 
 
 
attack2.jpg
アタック・・・・
 
 
attack3.jpg
チャぁーンス!
 
 
がはぁっ(吐血)
 
 
な…なんじゃこの急勾配は!?
 
 
 
dyson1
も…もう登れない…
 
 
眼前には斜面しか見えない。
 
 
 

 
 
何度も折り返しながら少しずつ登る…
 
 
 
 
ちょ…マジ、高木さんっ!!!
 
 
 
だ…だめだ…
 
 
 
この時、脳内音楽プレイヤーが自動選曲したのは ↓コレ(1分4秒)
※ボリューム大きめで! 
 

 
 
 
なーんのーたーめにー安らぎにー背を向けてー♪
 
 
あまりにもハマり過ぎて、一人でニヤついてしまった…
 
 
 
 
眺めの良い場所まで登るがまだ終わりではないらしい、
緩い登りのシングルトラックを走る。
  
 
ガレ気味の場所に出た。
 
 
どうやらこれが白鳥山の山頂らしい。
 
 
kirishima5
↑この、何もアングルを検討することなく
「ただ撮っただけ」が伺える写真から私の
疲労度と精神状態がわかる(笑)
 
 
kirishima31
結局、第二関門直後の硫黄山から池を挟んで反対側まで
来たようだ…
 
 
 
 
スタッフが居る
 
 
「もうあとは下りです!」
 
 

ここからの下りが石がゴロゴロしていてまた微妙
 
 
 
もう最後だ、できるだけ走ろう。
 
 
 
よーし、歌でも歌おうじゃないか!
 
 
 
scorpio1
こーげ、こーげ、こーげよ!
ボート漕ーげよー!
 
ランランランラン川下ーりー! 

 
 
 
だっ…ダメだ…、もう壊れてきた。
 
 
ハイカーさんとすれ違う。
 
 
「がんばれがんばれー!」
 
 
と笑顔で励ましてくれる…
 
 
ありがとうございます。
 
 
 
どれくらい走っただろうか…ついに、えびの高原荘前の公道に出た!
 
 
道を横断して歩道を走る。
 
 
 
 
メイン会場までもう数百メートル。
 
 
 
林の中を走ってついにゴールゲートが見えた。
 
 
 
俺は帰って来た。
 
 
 
芝生の広場をゲートに向って走るのは私一人。
 
 
大会のMCが、「またランナーが一人帰って来たぁ!」と盛り上げてくれ、
束の間の主役気分を味わいつつ、武藤敬司バリに「LOVEプロレス」ポーズ!
(多分誰も見てなかっただろうけど・笑)
  
 
60kmという距離を走った後だ、
 
脳内BGMは「炎のランナーのテーマ」になったりして、
万感の思いがこみ上げてきて涙なんかでてきちゃったりする
んだろうか?とか思ったが…
 
  
  
別にそんな感じではなかった(笑)
 
 
 
 
MCに名前をコールされてゲートをくぐった…
 
 
 
kirishima3
10時間42分00秒(制限時間は14時間ー19:00)
 
10時間は切れなかったけど
 
 
とても気持ちがいい。
 
 
この瞬間の、この感覚を味わうために俺はこんなキツいことをして来たんだ。
 
 
 
 
ゴール地点に居たso君の奥さんやmcfm氏の奥さんから労いの言葉をもらう。
 
 
ありがとう。
 
 
 
普段は飲まない赤いコカコーラを思い切り飲む。
 
 
美味い!
 
 
途中で引っ張ってくれたGさんとKさん、補助パワーを起動させてくれたU子ちゃん、
練習に付き合ってくれた仲間達、途中で励ましてくれたボランティアの方々や
ハイカーさん達、そしてネタに付き合ってくれた家族に感謝した。
 
 
終わった…
 
 
kirishima2
会場に立ててあった幟がふと目に入った
 
「九州爆走女」
 
なにやら物騒な名前だな…
 
 
ああ、そういえば、U子ちゃんのTシャツにはこのロゴが入っていた…
 
 
なるほど…な…
 
 
もう俺のバッテリー残量も残り僅かになってきた…
 
 
 

大会主催者であり、コースプロデューサーである高木さんを見つけた
 
 
ゴールまでの行程を思い出しながら、 
私は最後の力を振り絞って、彼に言った…
 
 
 
 
「殺す気…か…?」
 
 
 
 
 
 
俺の夏が終わった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
kirishima41
 
 
 
 
 

 
 
おまけ…
 
 
後日公開された今大会のダイジェスト版動画。
大会の雰囲気が伝わってきます。(3分56秒)
 
ちなみに私も、無駄にパワーを振り絞ってアピールした
甲斐あって1:42と2:35の2回に1秒だけ登場します(爆)
 
これを観ればあなたも来年出場したくなるハズ!
  

 
 
 
高木さんを始めとする大会関係者、自治体、県警の皆様、
ボランティアの皆様、ありがとうございました。
 
文字通り、エクストリームな大会でした。
 
 
来年は10時間切りを目指して…、いやいや、こんなキツイ大会もう出ません!(爆)
 
 
 
 
 
おしまい
 
 

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