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俺の夏2013 その6

8月 8th, 2013
俺の夏2013 その6 はコメントを受け付けていません

<<その5はコチラ
 
 
kirishima7
最終エイド。
 
 
関門の通過チェックを受けてから、空になりかかっていた
ハイドレーションバッグに水とアミノバリューを補充。
 
バナナなども頂きつつ小休止。
 
ここで初めてU子ちゃんと「申し遅れました…私はこういうものです…」と
自己紹介をし合う(笑)
 
 
時計を見ると7時間56分。(12時56分)
 
 
残り10kmを2時間で行ければ10時間が切れる!
 
 
 
そう、私はこの霧島・えびの高原エクストリームトレイルに挑むに
あたって「10時間以内に完走」という目標を立てていたのだ。
 
もちろん第一回なので目安となるタイムもわからず、獲得標高と
距離でテキトーに立てた目標だ(笑)
 
 
残り10km…
 
 
ロードのマラソンであれば疲れていても1時間はかからない距離だが、
これはトレラン、
 
 
しかも、ここからは…
 
 
 
longcourse2
大会コース中最強(最狂)の上りプロフィール!!
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
 
高木さぁ〜ん…お願いしますよ〜マジで…
 
 
 
意を決して最終エイドを出発。
 
 
U子ちゃんは先に出発したようだ。
 
 
エイドを出てアスファルトを少し下って、公道を横断。
 
 
ボランティアの方が安全を確保して横断させてくれる…
この炎天下の中本当にありがたい。
 
「お疲れさまです!ありがとうございます!」 
 
と声をかけた私に、ボランティアの方は元気よくにこやかに
 
 
「こちらでーす!」
 
 
と言って、誘導してくれた。
 
 
 
私の視界に飛び込んできたものは…
 
 
 
 
 
kirishima6
 
石段
 
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
ここへ来て、10時間切りに向けて急いでいるのに石段ですか??
 
 
高木さん、カンベンして下さいよ、マジで。
 
 
 
ここまで8時間、50kmを走って(歩いて)来た身にはかなり堪える石段…
 
脚が上がらない…
 
 
石段をなんとか上りきり、アスファルトをちょっと下ってトレイルに入る。
 
 
下りになって先ほどから気になっている問題がより顕著になって来た。
 
 
右足内側くるぶし付近が痛い。
 
 
これは足首に貼っているテーピングのせいで、先日の講習会で「引っ張り過ないこと」
散々注意されていたにも関わらず、貼る際にひっぱり過ぎていたようで水膨れに
なってきていたようだ。
 
途中でもうテーピングを一部剥がして走っていたのだが、やっぱり痛いので
トレイルから一旦外れて靴や靴下で擦れないように絆創膏を貼って応急処置。
 
 
その間にGさんKさんコンビに追い越される。
 
 
 attack34
アタックチャぁ〜ンス!
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
 
再び走り始めるが、ここからは最強の上りプロフィール。
走るというより「刻む」感じで歩いていくしかない。
 
折れそうになる心、
 
しかし、「もうあとヒトケタkmしか残ってないんだ」と自分に
言い聞かせる。
 
 
10時間を切るんだ。
 
 
 
途中でハイカーさん達の激励を受けつつ、進む。
 
 
 
事前情報で「脚を冷却できるくらいの深さの沢がある」と
聞いていた場所に差し掛かると、GさんKさんの姿が見えた。
 
 
俺も行くか…?
 
いや、前に進もう

 
 
小走りでもなんでも良いから走れるところは走る。
 
 
すると…
 
 
小さい沢を渡るところにボランティアの男性スタッフが
立っていて、私の姿を見るなり言った
 
 
 
「あと6kmでーす」
 
 
 
時計を見ると8時間40分。
 
 
あと6kmを1時間20分。
 
 
 
いける!
 
 
 
しかし、直後には激坂トレイル
 
 
attack34
アタックチャぁ〜ンス!
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
 
 
まだまだぁ!
 
 
 
 
 
どのくらい進んだだろうか…
 
 
 
ベップさん、荒木さんのトップ二人とすれ違ったあたりのポイントで9時間前後。
 
 
残りは3kmか?…4kmくらいか?
 
 
 
ひたすら上り続ける。
 
 
 
 
前にボランティアのスタッフが二人居るのが見える。 
 
 
「よし!」
 
 
そのスタッフが二人居る分岐にさしかかると、
 
 
右に行くよう促される。
 
 
私はいつものようにそのスタッフさんに
 
 
「おつかれさまです、ありがとうございます!」
 
 
と声をかけた。
 
 
 
それに応えるようにスタッフさんは言った
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「あと5.8kmでーす!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「え、何ナニ??」
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「あと5.8kmでーす!」
 
 
 
 
 
 
 
ぐはぁっ!(吐血)
 
 
 
 
 
 
 
次回完結!
 
 

未分類

俺の夏2013 その5

8月 8th, 2013
俺の夏2013 その5 はコメントを受け付けていません

<<その4はコチラ
 
 
第二関門をスタートしてすぐは上りなので最初から走らない(笑)
 
 
いや…走るつもりもない!
 
 
すでに35kmを走っているが、未体験ゾーンを考慮してセーブしているためか
疲労感は絶望的という程ではない。(かなりあるけど)
 
 
ゴールを目前にすれ違うショートコースのランナーに

「あとちょっとだ!がんばれー!」
 
と声をかけながら「硫黄山」を目指す。
 
 
kirishima9
今までとは違う浮世離れした光景にちょっとテンションが上がる。
 
けど、走りはしない(笑)
 
 
kirishima301
眼下には美しい不動池が見える。
 
 
 
硫黄山を下ると森の中へ…
 
 
30kmのランナーとかなりすれ違うが、皆さん道を譲って下さる…ありがたい。
 
すれ違い様にお互い声を掛け合う。
 
 
こういうのイイネ!
 
 
と思っていたその時!
 
 
前からロングコースの白ゼッケンを着けたランナーがやって来た!
 
 
トップの選手だ!
 
 
ベップさんだ…速い!もう戻って来たのか?
 
すれ違いざまハイタッチ。
 
時計を見ると6時間ちょっと、一体何時間でゴールするんだろう?
 
と思っていると、またロングのゼッケンを着けた人が…
 
今度は招待選手の荒木選手だ、すれ違い様にハイタッチをした彼は
ニコッと笑って「狙います!」と言って走り去った。
 
おそらく二人の間ではゴール前の最後の攻防が行われるのだろう…
 
 
さて、トップのことはさておき、コチラはまだまだ下りが続いている。
 
 
30kmの選手に混じってハイカーさんも多いが、皆さん立ち止まって
道を開けて下さり「がんばれー!」と声援を下さる。
 
本当は我々が譲らなければなければならないのに…本当に感謝である。
 
 
たまにはコッチが譲らないとな…と考えていた時、前方にハイカーさんの姿が
チラっと見えて確認のため、ほんの一瞬だけ路面から目を離した瞬間…
 
 
グギッ!
 
 
と左足首を思い切り挫いた。
 
私はその瞬間なにやら奇声をあげたらしく、前を走るKさんはもとより、
前からきたハイカーさんまで私に「大丈夫ですか?」と声をかけてくれた。
 
ハイカーさんに至っては間髪入れずに「湿布もってるよ」と半分バックパック降ろしかかっているし…(涙)
 
どうやら大丈夫そうなので丁重にお礼を言って(Kさんまでお礼を言ってくれた)、再び走り始めた。
  
実は2日前にニューハレの芥田氏によるテーピングの講習会を受けていて、走るのに必要な方向以外に足が動かないように足首を固定するテーピングを施していたのだ…
 
普段やらないことはやらん方が良いと思ったのだが、貼っておいてよかった…
 
 
さてさて、硫黄山以降、下ってばっかりなんですけど?
 
 
longcourse2
 
心配ご無用、最低標高の白鳥温泉までまっしぐらなので間違ってはいない。
 
 
トレイルの下りが終わるとまたしてもダブルトラックの下りが出現…
 

このあたりで42kmをついに突破する。
 
 
未体験ゾーン突入!
 
 
 
下り基調のダブルトラックを走る…
 
 
kirishima8
ペースを維持できなくなり、GさんKさんコンビにだんだん離されてきた…
 
 
もう3時間程一緒に走らせてもらって来たが、このあたりでお別れかな…
 
 
 
お二人がコーナーの先に見えなくなってしまい、私は下りなのについに歩き始めた。
 
 
ちょっと…しばらく歩いて回復を計ろう…
 
 
と思っていたその時!
 
 
「どうしたんですかぁ〜?」
 
 
と声をかけつつ軽快に抜き去って行くポニーテール…
 
第二関門前からご無沙汰だったU子ちゃんだった。
 
どうやら腹の調子も良くなったらしい(笑
 
ポニーテールを左右に揺らしながら軽快に(ガンガン)下りを
走って行く後ろ姿を見送っていると…
 
 
 
ピピ…ピーピーピーピーーーーー
 
 
 
kyoto24
補助パワー始動!!(本日2回目)
 
 
 
私は再び(三たび?四たび?)走りだした。
 
GさんKさんを追い越した。
 
おそらく「なんなんだコイツは?」と思われただろう(笑)
 
 
しかし補助パワーも長くは続かず、U子ちゃんに追いつくことなくコーナーの先に
チラリと見えるポニーテールを辛うじて追う(爆)
 
 

「エイドまで600m」でーす!
 
と不意に言われた。
 
 
ということは最後の関門!
 
ここで給水してあとはゴールまでまっしぐらだぜ!
 
 
と少し元気が出た。
 
 
100m程先にU子ちゃんを見ながらエイドへの上りを上る…が、
 
距離は絶対600m以上あっただろう(笑)
 
 
 
森を抜けると芝生の広場に出て、先には最終関門/エイドが見えた。
 
 
kirishima7
 
ゴールまで残り10km。
 
最後の戦いが始まる。
 
 
 
 
その6へつづく>>

 
 

未分類

俺の夏2013 その4

8月 7th, 2013
俺の夏2013 その4 はコメントを受け付けていません

<<その3はコチラ
 
 
 
ハイドレーションにはまだ水が1リッター近く残っていたので、
頭から水を被ったのみで関門を通過した。
 
 
関門を通過したらすぐ上り返しが始まる。
 
 

これから進む道を見上げると、そこには果てしなく伸びる「男坂」を思わせる
空に向かって一直線に伸びる木の階段…
 
 
いよいよやって来た、ここからショータイムの始まりだ。
 
 
 
attack34
アタックチャぁ〜ンス!
 
 
 
ククク…
 
 
この時の為に、私は階段トレーニングをしてきたのだよ…
 
 
だが、私の階段トレーニングは
 
 
25km走った後に行ったことはない
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
後で知ったが、これは廃線になった鉄道で使われていた枕木を使った階段で
「日本一の枕木階段」というらしい。

高木さん(※)…やってくれるぜ
 
※主催者
 
 

kirishima13
当然ながら歩きですこしずつ上って行く。
600段弱なので大した事は無い筈だが…
 
 
kirishima12
頂上付近になると眺望も良くなってくるが、振り返らないと見えない(笑)
 
 
枕木階段を上りきると、すぐさまトレイルに入る。
 
 
 
  
  
attack34
アタックチャぁ〜ンス!
 
 
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
トレイルというか…普通に登山道だ。
 
 
longcourse2
紫色の★マークがさっきのエイド。
え〜っと、ほぼ垂直???
 
 
頂上まで1kmちょっとと言われたが相当に時間がかかっている。
 
 
この当たりまで来ると、かなりバラけてきて前後にランナーが居ないという時間帯もしばしば。
 
木に結びつけてあるピンクのリボンを目印に前に(上に?)進む…
 
 
頂上だと言われた場所(眺望は微妙)を過ぎたらすぐにトレイルの下りに入る。
 
 
このあたりでmcfm氏と再び合流。
 
 
山道を走るのがはじめてというmcfm氏は下りで苦戦しているようで、ここで先行させてもらう。
 
 
ちょっと下るとすぐに上り返しが始まる、
 
 
longcourse2
標高図を見るとこんな感じで上ったり下ったりを繰り返す。
 
  
 
kirishima11
その間、ほとんど森の中を走っているため、眺望はなくヒグラシが合唱する中を進む。
 
 
 
先ほどから私とほぼ同じペースで前を走る二人組。
 
 
Gさん(男性)とKさん(女性)のコンビは私の前を私が一人で走るより少しだけ速いペースで走ってくれる。
 
 
一人だと歩き続けそうなちょっとした平地でもランを入れてくるため、私も釣られて走る。
 
 
 
結果的に引っ張られる形でペースが上がった。
 
 
そのうち前後で雑談するようになり、トレラン歴とかどっから来たといった話題で前後で会話しながら走る。
 
森の中から出て、一般の方がキャンプしているキャンプ場に出た。
 
 
「おおっ!そろそろ第二チェックポイントか?」
 
 
と喜んだがさにあらず、そこからまたしても
 
 
attack34
アタックチャぁ〜ンス!
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
もう…ちょっと…いい加減…キツいっすよ…高木さん…
 
 
 
途中で超ハイテンションなハイカーの方々とハイタッチしながら、
 
「泡が凍った生ビールの話」
 
とかしながら登山道を上り続ける。
 
泡が凍った生ビールを一気に飲んでむせることを想像しながら
ハイドレーションから供給される
 
 
自分の体温で煮えたポカリスエット
 
 
を流し込みながら…
 
 
kirishima10
頂上に到着、Kさんもかなり疲れているようだ。
 
 
頂上はそんなに広くなく、下からランナーが上って来たので私一人先に出発。
 
 
険しい下りを下り、なんでもないトレイルを走っていると…
 
 
木の根っこ(か何か)に脚をひっかけて、思い切りコケた。
 
普段では脚をひっかけても「つまずいた」程度で済むが…
 

 
この時はもう、リカバリーの脚を前に出す事もできず…
 
 
 
 
 
 
 
kirishima2013
 
ズシャぁっ…
 
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
 
フッ…今が夜なら俺にも死兆星が見えているのかもしれないな…
 
 
 
 
などとカッコつける暇もなく(後ろから来るランナーに見られる!)急いで立ち上がり、再び走り出す。
 
 
しかし、すっかり消極的になってしまった私は下りでペースが全然上がらず。
 
 
すぐにGさんKさんコンビに追いつかれ、先に行ってもらう。
 
 
そしてまたしても前を引いてもらって走る。
 
 
山を下って来ると、ついに…第二エイドに到着。
 
 
やっと着いた35km地点。
 
 
スタート地点のえびの高原ピクニック村だ。
 
 
スタート地点で休憩して走り出すのは決断力が要る。
 
 
すぐ200m先に俺のジムニーが駐車してあるのだ。
 
 
 
 
通過チェックを受けて、ハイドレーションに水を補給しつつ、ゴールゲートに向かってラストスパートするショートコースのランナーを横目で見ながら
 
「このままジムニーに乗って…」
 
と考えていたら
 
 
Kさんから「じゃぁ、行きましょうか!」と元気よく促されてバックパックを背負う。
 
 
 
おかげで余計な葛藤をせずに済んだ…
 
 
残りの距離は約25km。
 
 
未体験ゾーンへ向けて出発だ。
 
 
その5に続く>>

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