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セルフディスカバリー・アドベンチャー【7】

<<その6はコチラ
 
 
ガレた激坂の脇で佇む…
 

ボトルの水を飲む。
 
 
この場面で、もうこんな坂は登れない。
 
 
こんな後半でこんな激坂があるなんて…
 
 
 
九州でも内大臣林道などを数回走っていたし、なによりSDAは
全国規模のメジャーな大会なんでそんなアホみたいにハードじゃ
ないだろう…

 
とタカを括っていた私。
 
 
 
 
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王滝に関して考えが浅かったと言われればその通りかもしれない
 
 
 
周囲を見回す、
 
自転車を押して登っている人が結構いる。
 
 
あ、そうだ、押し歩いても進めばいいんだ。
 
 
登り坂で自転車を押し歩くなんてできない!という変なプライドを
かなぐり捨てて、歩き始めた。
 
 
あ、歩く筋肉はまだ残っている。
 
 
ゆっくりとペダルを回すキャノンデールに乗るライダーと私が
押し歩くスピードは変わらない。
 
トレランよろしく走ってみようかとも思ったが、転けては元も子も
ないのでやめた(笑)
 
 
勾配が緩くなったところで、再び自転車にまたがってペダルを回し
始める。
 
 
しかし、上り坂は続く。
 
 
目線は前輪50cmくらい先に落ちている、とにかく上りをやり過ごす
しかない。
 
 
このレース中に何度も経験した、標高が高くなってくるにつれて
空気がひんやりと乾いてくる感覚を覚えた時、残りの距離が僅か
だということを確信した。
 
緩い下りと緩い上りが交互に現れ始める。
 
 
あのコーナーを曲がれば…
 
いや、まだだ。

 
 
あのコーナー?
 
いや、まだ。
 
 
今度こそ!
 
いや、まだ緩い上りが…

 
 
 
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一体いつまで続くんだ!?
 
 
 
 
 
ウンザリしていると、ついに本格的な下りが始まった。
 
これが最後のゴールへ向っての下りだ。
 
もちろん、ダートで結構荒れている。
 

気を抜けば最後の最後に吹っ飛んでしまう。
 
 
路面に集中し、慎重に下る。
 
 
後ろに一台着いている。
 
なんとか逃げなければ…
 
 
右ヘアピンでチラっと影が見える…
 
 
無理して転けたらシャレにならないが、最後に抜かれる
のもイヤだ(笑)
 
 
尖っている石を避けるように走行ラインを選び、集中して下る。
 
 
後ろのライダーは私を抜く機会を伺っているようにも感じる。
 
直線を思い切り飛ばす。
 
 
「段差注意」
 
 
の看板が見える。
 
そういえば昨日の競技説明会で注意があっていたなぁ…
 
 
と思ったが、減速が間に合わないのでそのまま突撃。
 
なんとかなった(笑)
 
 
まだ終わらないのか、この下りは?
 
 
 
もうすぐゴールのはz…
 
 
 
 
と思った瞬間ゴールのゲートが現れた。
 
 
 
私は意味不明の雄叫びを上げて、最後のダンシングでゴールゲートを
くぐった。
 
 
8時間13分59秒。 238位
 
 
私のSDA王滝は幕を下ろした。
 
 
654人のエントリーに対し、完走者は466人だった。
 
 
 
 
先に戻って来ていたDaijyaman kk氏とムラキに8時間ぶりに再会し、
健闘を讃え合った。
 
 
 
走り終わった後は、豚汁サービスである。
 
 
 
 
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地元のおばちゃんと(笑)
 
 
補給食ばっかりしか食べてなかったので、五臓六腑に染みわたる美味さだった。
 
 
 
あ、そういえば、この王滝のために1ヶ月前からセルフディスカバリー・アドベンチャー
しながら手に入れた、私のピッカピカな新車を紹介していなかったので紹介しよう。
 
 
 
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Wilier Solitario
 
ロードバイクでは超有名なイタリアンブランド「ウィリエール」
密かに(笑)リリースしているカーボンフレームのMTB。
もちろん、日本未導入(爆)
 
 
 

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ロードバイクで培った技術の粋を集めて… って汚ねぇ!
 
パリ〜ルーベでも走って来たのか?って言われそうだ(謎)
 
 
 
 
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コンポはSHIMANOのXT… って汚ねぇって!
 
 
 
 
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カーボンモノコックのフレームはシートチューブとトップチューブの
接合部も非常に滑らかで… って汚ねぇぇぇ!
 
 
日本に着いて4日目にしてこの有様。
 
 
シェイクダウンが王滝100kmなんて、そうあるもんじゃぁない。
 
 
ネタのためとはいえ、大変である。
 
 
あ、そういえばDaijyaman kk氏の愛車
 
 
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Bianchi PULSE9100も王滝がシェイクダウンだった(笑)
※これは「使用前」
 
 
 
ビアンキやウィリエールといったロードで有名なブランドのMTBを
買うと、
 
「なんでまたわざわざビアンキのMTBを買うの?」
とか
「ウィリエールにMTBやらあったと?」
 
 
と言われるのだが…
 
 
 
まさに、狙い通り!(爆)
 
 
 
 
 
というわけで、表彰式。
 
 
 
もちろん筆者は関係ないのだが…
 
 
 
完結編へつづく>>
 
 
 

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