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ナイトライダー、天草に散る【その3】

5月 2nd, 2007

【その1】はこちら
【その2】はこちら
近所の低い峠の上り坂無残にも砕け散った翌日、
 
 
 
 
私はリビングの窓から眼下に広がるビル群(※)を
 
見ながら一人つぶやいた・・・
 
※ホントは隣のアパートの屋根
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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認めたくないものだな・・・
自分自身の運動不足ゆえの筋肉痛というものを・・・。

3月の天草サイクルマラソンまで半年を切っている、
こんな体たらくで、しかも週に一回乗る程度では
出場しても棄権の憂き目を見るだけである。
 
 
  
  
  
 
 
 
 
 
しかも、こういうロードレーサーを買って、それなりの格好で
 
乗っているからには・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
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見せてもらおうか・・・・・
トーカ堂のオパールより高い自転車とやらの実力を・・・

 
 
という視線を覚悟しなければならないし、完走すらできないでは
 
格好がつかない。
このままではいかん・・・・
私は手に持っていた冷めかけのエスプレッソを一気に煽り、
「買い物かごボタン」「ポチッと」した。
数日後、ある物が私の家に届いた・・・
 
 
 
 
vfs.jpg
 
サイクルトレーナー(通称:ローラー台)
 
自転車の後輪を固定して、エアロバイク状態
 
作り出す装置(?)である。
 
 
 
これで、仕事から帰った後、天候に左右されず、夜中でも安全に
 
自転車トレーニングができる。
 
 
 
 
その日の夜、さっそくローラー台に自転車をセットして
 
ペダルを回してみた。
 
 
 
 
こんな感じ。
 
roller.jpg
胸には心拍センサーを巻き、心拍数をみながらペダルを回してみる。
あっと言う間に跳ね上がる心拍数。
 
 
10分も回せば汗だく&ゼェゼェに・・・
 
 
 
本当に大丈夫か?俺。
145kmのサイクルマラソンは6時間から7時間かかるらしい、
 
ダメなんじゃないの?高校卒業以来、運動なんてしてないし・・・・
諦めモードに入りかける。
だが、待て!
こういうパターンは過去に幾度もあった
諦めモードに入って、本当に諦めたことも数知れず・・・
今やめては、絶対後悔する。
 
 
 
 
何より、
 
 
 
 
 
 
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まだ支払いは始まったばかりだ(爆)
それからほぼ毎晩ローラー台を回し、週一の休みの日には
外を走るという日々が始まった。
2ヶ月が経過した。
私の体重は63kgとなり、ベルトのホールが2個詰まった
20代前半の時に穿いていたリーバイス・501が
普通に穿けるようになっていた。
体重が減るだけでなく、下半身が一回り小さくなったらしい
冬になっても、毎晩汗だくになるので暖房器具のスイッチを
入れる必要が無い、エコである(笑)
・・・と、体の変化を少しずつ感じながら、年が明け、
あっという間に3月4日がやってきた。
天草サイクルマラソン当日、午前4時。
 
 
 
私は自転車を積み込んだフィアット・ムルティプラの
 
ノーズを天草市へ向け、スロットルペダルを床まで踏み込んだ。
 
 
 
145kmのスタート地点まで、あと150km(爆)
 
 
 
 
 
 
続く。
 
 
 
 
 
 
** 次回予告! **************************************
 
遂にスタートした天草サイクルマラソン!
 
天草の海、山、そして気候!
自然の脅威がナイトライダーを襲う!
 
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お楽しみに。
 
 
 
【その4】はこちら→

自転車

ナイトライダー、天草に散る【その2】

4月 30th, 2007

【その1】はこちら
 
 
 
自転車は購入した。
 
 
galileo2.jpg
 
 
 
ピナレロ・ガリレオという自転車で、
 
初心者向けの完成車販売。
 
それでもお値段は234,150円(笑)
 
何故このモデルを選んだかというと、
 
イタリアのメーカーでなんとなくカッコ良かったから(爆)
最初のロードバイクの選択理由なんてコレで十分だと思う。
 
 
※ちなみに上級モデルになるとフレームのみの
 販売となり、好きなパーツを組み合わせて
 作っていく。パーツ次第でお値段は天井知らず(爆)
 
 
 
トーカ堂でオパールを買うより高いこの自転車、
一体どんな走りをするのか?
その前に、クリアしなければならない課題
いくつかあった・・・
まず、
ペダルと靴が固定されている!
pedal.jpg
こんな感じ。
捻れば簡単に外れるのだが、うっかり忘れて
しまうと信号待ちで
「バッターん!」
である(怖)
乗る前にまずはペダルからの着脱練習が必要だった。
次に・・・・ウェア
自転車に乗っている人は
wear.jpg
こんな格好をしているのをご覧になったことがあるだろう。
ロードレーサーに乗るからには「それっぽい格好」で
乗りたい。
野球をするのにユニフォームを着るのと同じである。
「まずは格好から」は基本である(笑)
この自転車用のパンツ、お尻が痛くならないようにお尻の部分に
パッドが入っているという親切設計なのであるが、なんと!
下着は穿かないのである!
簡単に言うと、下はフリ●ン!
外に出るのは勇気が必要だった・・・
果たして俺はコンビニに行けるのか?
そんな課題をあまり深く考えずに、遂に公道でシェイクダウンを行った。
場所は熊本市と山鹿市を結ぶサイクリングロード。
同行してくれた友人Sからアドバイスをもらいながら、台風一過で
荒れ放題のサイクリングロードを走る
cycleroad2.jpg
中間地点で折り返してなんとか走った32km。
「初めてにしちゃぁ結構走ったなぁ」
などと思っていると、マウンテンバイクに乗ったおっちゃん二人組に遭遇。
「こんにちはぁー」と自然に出る挨拶、気持ちのよいものである・・・
んが、
そのオッチャンたちはサイクリングロードフルコースを走って戻ってきたという。
距離64km。
おい、どう見ても50歳オーバーだぞ!
cycleroad.jpg
負けとるよ・・・俺。
*****
一週間後。
今度は一人で近所を走ってみた。
せっかく20段変速が付いているんだから、フルに活用しないと!!
って言うことで、ちょっと上り坂を登ってみることに。
う・・・さすがに上り坂はキツいねぇ・・・
でも、大丈夫。
ギアを軽くしちゃうもんねー!
レバーを倒して・・・倒して・・・倒し・・倒れん・・・故障か?
mun.jpg
もう一番軽いギアやんかー!(爆)
き・・・キツい・・・キツい・・・かなりキツい。
全然前に進まない。
こんなに(身体的に)キツい思いをしたのはいつ以来か?
高校時代の体育の授業以来、まったく運動していなかった私に
とっては有り得ない負荷のかかり方であった。
cycleroad.jpg
「俺はなぜこんなことを始めてしまったんだ?」
後悔しても、もう遅い。
credit.JPG
すでに月々の支払いは始まっているのである・・・・
続く。
** 次回予告! **************************************
崖っぷちに追い込まれたナイトライダー!
上がらないスピード、溜まる乳酸、跳ね上がる心拍数!
克服しなければ明日はない!ついに秘密兵器導入!?
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お楽しみに。
【その3】はこちら→
 
 

自転車

ナイトライダー、天草に散る【その1】

4月 28th, 2007

 
2007年3月4日08時30分
 
私は熊本県は天草市にある
 
綾南中学校に居た・・・
 
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とあるイベントの開会式。
 
 
周りはヘルメット被ってジャージ着た人たちだらけ。
 
 
 
俺はこんな所で何をやってるんだ?
 
 
 
 
*******
 
 
 
そのクレイジーなイベントのことを知ったのは
 
去年、2006年4月のこと。
  
 
 
「天草サイクルマラソン」
 
 
熊本県は天草市の下島を自転車で一周するという
 
イベント。
1056709_2378667365%5B1%5D.jpg
コース図はこんな感じ。
 
 
 
1056709_150275206%5B1%5D.jpg
九州全体写真で見てもコレくらいの範囲を占める。
  
走行距離は145km(笑)
 
  
 
ちなみに、
JR博多駅を出発して、
3a819f7ec524a737ddf6b5e8121fef95%5B1%5D.jpg
阿蘇の草千里レストハウスまでの距離が
143.1km(「るーとmap」調べ)
ということを聞けば、いかにアホな距離かということが
お解りいただけるだろう。
そんなイベントに、友人のDとSは毎年参加し、
完走しているという。
「アホか?この人たちは?」
2006年4月の時点では心からそう思っていた。
その時、私の体重は66kg(身長169cm)。
太っているとは言われないものの、着々と増量している
腹回りの贅肉が気にならないというわけではなかった・・・
それから2ヶ月後、
「自転車ってそんなに面白いのだろうか?」
と、ふと思い
ついカッとなって、通りがかりの自転車ショップに
冷やかしに行ってしまった・・・・
ずらりと並ぶロードレーサー
r700ore%5B1%5D.jpg
↑こんなヤツ
手の指ほどしかない細いタイヤ、まさに「最小限の機能美」とも言える
無駄がそぎ落とされた各部のパーツ。
「美しい・・・一体どんな走りをするのだろう?」
その自転車ショップの店員は私にこう言った
ramba.jpg
ママチャリとはちがうのだよ、ママチャリとは!
カタログをもらい、虚ろな目で店を出た。
そして、若干の紆余曲折を経て、
2006年9月17日、台風上陸直前の日曜日午前中。
 
 
 
 
私の元にロードレーサーが納車されたのであった。
これだ
 
 
 
 
tweety.jpg
 
鮮やかなオレンジのカラーが山岳に強いスペインの名門自転車チーム
「エウスカルテル」のチームカラーを連想させる。
 
不慣れなライダーをサポートする補助輪は・・・・って写真違うやろ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
galileo.jpg
  
ホントはコッチです。
 
 
 
 
 
続く。
 
 
 
 
 
 
** 次回予告! **************************************
早くも自転車売却?
後悔!挫折!「俺は何故こんなことを始めてしまったんだ?」
打ちのめされるナイトライダーに追い討ちをかける上り坂。
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【その2】はコチラ→

自転車