<<その2はコチラ
2010年3月
私は迷っていた。
私の愛車は

CUBE STING SUPER HPC
カーボンフレームにリアサスペンションまで備える
ハイスペックのマウンテンバイク。
この王滝を視野に入れて、アルファロメオを売り飛ばしたお金で購入した(爆)
もちろん私レベルではなんの不満も無いし、王滝に挑戦するには
申し分ないバイクだ。
しかし、
「ディスクブレーキとフルサスは必須」と言われる王滝に挑戦するのに
ディスクブレーキとフルサスがついたバイクで行くというベタな感じが
なんとなくネタとして美味しくないのでは?と感じるようになっていた…
購入直後、ミヤモッチ氏が言った言葉も頭の片隅に引っかかっている
「フルサスいいですねぇ〜、でもちょっとネタとしては弱いんじゃ…」
軽い気持ちで冗談で言われたのかもしれないが、その一言が私の
体内に鉛の玉のように居座り続けていた。
私は決心した。
ハードテイル(リアサス無し)に買い替えよう。
さっそくCUBEをヤフオクに出品すると、すぐに東京の方から落札され無事に
送られていった…
この時から、私のセルフディスカバリー・アドベンチャーは始まっていた。

次に購入するバイクはCUBEのREACTIONというハードテイルに決めていた。
んがしかし、購入予定のChainreaction cycles(英国)では私に
適合するサイズが欠品中。
「いつ入荷するんだ?」と問い合わせてみると
「1ヶ月くらいで入荷するんじゃないかな」という返事が来た。
2010年4月
一向に入荷する気配が無い。
王滝まで2ヶ月を切っている。
私の中に少しずつ「焦り」が顔をのぞかせ始める。
もし間に合わなかったらどうする?
仕事が手につかない。ダメだ…こんなことじゃダメだ…
たかが自転車のことで仕事に支障をきたしてしまうくらい
悩むのか、俺は…?
まさに、セルフディスカバリー・アドベンチャー
仕方ないので、他の業者もネット検索して探してみる。
同じ英国のショップで取り扱っている所を見つけたので
問い合わせしてみる。
「在庫はある?日本まで送料いくら?」
返事が来た
「在庫あるよ」
おおっ!
「日本までの送料は¥50,000だ、よければ注文してね」
がはぁっ!(吐血)
足元みやがって!!
いかんいかん、おちつけ俺。
もう一度Chainreaction cyclesに問い合わせを入れる。
私「まだ入荷しないのか?」
CRC「まだ入荷しない、いつ入荷するかハッキリわからない」
だっだめだ!このままじゃ間に合わないかもしれない…
どうする…俺?
実はその時、

私には、腹案がありました。
かなりツボにハマるメーカーがあり、日本に輸入代理店があったので問い合わせて
みるも「注文があったら本国に発注する」というスタンスでやる気なし(笑)
イタリアやイギリス、台湾などのショップにも問い合わせメールを出したが
返事すら帰って来なかった(笑)
しかし、その中でも
スイスのBellati Sportsというショップで見つけていたとあるメーカーのMTB。
もちろん、日本未導入モデル。
レース会場で同じモデルを見かけないというのが購入条件だった
私には最適だった。
しかし、納期が4-8weekと書いてあるため、間に合わない可能性がある。
私は思い切ってダメモトでメールを出してみた
「実は5月30日にレースにエントリーしてて、新しいバイクで走りたいんだけど
間に合うかな?」
すると数時間で返信が来た
「メーカー(問屋?)に在庫があるから、今頼んでくれたら多分間に合うよ」
まるで福岡市内のショップに問い合わせているかの如き速さの対応(笑)
2010年5月6日、ゴールデンウィーク明けの早々に私は
ついカッとなって
「ポチっ」た。
その4へつづく>>
admin 自転車
<<その3はコチラ
ついにニューバイクをポチってしまった私は、念のためにポチった後に
「ハーイ、ベラチさん、ポチったんでレースに間に合うよう送ってね、
前ブレーキは右、後ろブレーキは左で組んでね。よろしく」
とメールを送ったら
15分後に
「ありがとう、来週送るからレース数日前には届くと思うよ。発送が
済んだら荷物のトラッキングコードを送るよ、じゃあね!」
と返事が来た。
ホントは東区にショップがあるんじゃねぇのか?(爆)
期待しつつ、
一週間が過ぎた。
発送の連絡が無い。
2010年5月14日(金曜日)
あまり催促するのもなぁ〜と思っていたが、日本人なので理解して
もらえるだろう(?)と思ってメールを出した
「ハーイ!ベラチさん、俺のバイクの発送はまだかい?」
1時間後に返事が来た
「今日メーカーを発送されたので来週頭にショップに届くからスグ送るよ!」
来週って…王滝2週間前を切ってるし…
話が違う…話が違うよベラチさん…
またウジウジと考えてばかりの自分に気づく。
まさに、セルフディスカバリー・アドベンチャー
2010年5月20日(金曜日)
メールが来た
「今日発送したよ、トラッキングコードは*************」
よぉっしゃぁ!
いやマテ、王滝まで10日しかないぞ。
過去の経験から最速でも9日間くらいかかるのだが…
運を天に…いや、運送会社と税関職員に任せて待つしかない。
私はSWISS POSTのサイトを開いてトラッキングコードを打ち込んで
荷物の状況を確認した。

「NOT FOUND」
まだ番号が反映されていないのか?
24時間以上経過したので、もう大丈夫かと思い再び番号を打ち込む

「NOT FOUND」
本当に送ったのか?
私があまりに催促メールを出すので「そば屋の出前返事」をしたのでは
ないのか?
私は不安になってメールを送った
「ハーイ、ベラチさん、この前教えてもらった追跡番号だけど、24時間経っても
反映されないんだ、確認してくれる?」
1時間後に返事が来た…
緊張しつつメールを開く…
「本当にごめん、教えた追跡番号間違えてた、正しい番号は…」
がはぁっ!(吐血)
その番号を打ち込むと、めでたく荷物の状況が表示された。
いつもは「Best regards」で締めるベラチ氏も、
この時は「Your sincerely」だった(笑)
どうやらイイ人みたいだ(笑)
2010年5月24日(月曜日)
いよいよ王滝の週となってしまった。
私の荷物は21日にチューリヒを飛び立ったっきりだ(笑)
ステータスが進まない。
これはいよいよヤバい、間に合わない場合はアンカーで行くしか無い。
2010年5月25日(火曜日)
早朝に大阪の税関を通過したようだが、それ以上は進まない…
2010年5月26日(水曜日)
王滝出発2日前、早朝に福岡税関に入って通関待ちになっていた。
まずい、このままでは27日とか28日の配達になってしまう。
いくらなんでもそれはギリギリすぎる。
私は意を決して、郵便局の新福岡支店に電話で状況を問い合わせた。
急いでいることを告げると、親切な職員さんは調べてわざわざコールバック
してくれた。
答えは「すでに通関が終わっているが、配達はトラック便の都合で27日に
なってしまう」…と。
時間はまだお昼の1時、私は思わず口走った
「そちらに引き取りに言って良いですか?」
職員さんは答えた「そちらの方が早いでしょうね」
「じゃぁ、引き取りに伺いますので止めておいてください」
電話を切ってから、考えた。
自転車の入った箱を運ぶ手段がない(爆)
お世話になっている知り合いのバイク屋さんの社長に
お願いして、トランポを借りることができた。
意外と行動力あるやん、俺(笑)
まさに、セルフディスカバリー・アドベンチャー
すぐにトランポを借りに行って、新福岡支店へ到着。

手続きを終えて荷物を受け取り、持ち帰る

おお〜、ついに来た私のニューマスィーン!
王滝出発まであと48時間を切っていた
翌日の早朝、出勤前のミヤモッチ氏にお願いして
フロントフォークのコラムカットをしてもらい、
その夜に各部の調整やタイヤ交換などを行ったが、
まだ一部部品が足りない。
出発は明日だ。
初めて乗るバイクで未知の王滝に挑む。
不安でたまらなくなった。
サイコン(スピードメーター)は新しいものを
つけていたが、アンカーに付けていた安くて
機能が少ないが見慣れたものに付け替えた。
俺って小心者だなぁ
まさに、セルフディスカバリー・アドベンチャー
翌日、ケーブル類を調達し、仕事を終えて帰宅。
自転車が組み上がり、すべての準備が終わったのが
王滝出発の1時間半前だった(爆)
他の参加者より早くセルフディスカバリー・アドベンチャーを
始めつつ、無事にニューマスィーンで王滝のスタート位置に
着くことができたのである。
もう、走り始める前に力尽きそうな勢いだ(爆)
その5へ続く>>
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