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Born to be Wild??【後編】

3月 22nd, 2010

←前編はコチラ
  
 
トレールを走り始めて45分程経過した。
 
 
 
 
 
trerun13
メチャメチャ楽しいっス!
 
 
 
マウンテンバイクで走るのとはまた違った楽しさ。
 
 
 
山の中を徘徊している猪になった気分だ(なんのこっちゃ)
 
 
倒木を飛び越えたり、くぐったりしながら山の中を走る。
 
 
脳内テーマソング
 
Rainbowの「Sportlight kid」である。
 
 
リッチー・ブラックモアのギターソロが頭の中で鳴り響く。
 
 
 
でも、そんなにスピードは出ていない(笑)
 
 
 
 
 
 
 
どのくらい走ったかはわからないが、そろそろ下りに入る頃だ。
 
 
 
 
と思った頃に下りが始まった。 
 
 
 
 
上って来たのと同じ勾配の下りだ。
 
 
 
自転車だったら私のテクニックでは完全に「押し」だ(笑)
 
 
 
 
下り始める。
 
 
足を挫きそうで怖い。
 
 
スピードが出過ぎて停まれなくなったりして奇声を上げる(爆)
 
 
 
小学生時代に遠足で山に登った時、帰り道の下りで
 
 
「危ないから走るな!」
 
 
と言われていたのに、良い年の大人になってから
山道を駆け下ることになるとは…(爆)
 
 
 
木々の隙間からはるか眼下に南畑ダムの湖面が見える。
 
 
 
実はさっきから、右足親指の付け根あたりが痛い。
 
 
 
どうやらマメか靴擦れができているらしい。
 
 
フルマラソンを走った時もこんなにはならなかったのに…
 
 
 
段々痛くなってくる…
 
 
ゴールして靴を脱いだら靴下が血まみれかも…
 
 
などとイラン想像をしながら、おそる恐る下っていると、
 
 
 
スゴい勢いで抜かれた…
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
 
あっという間に見えなくなってしまった。
 
 
 
足が痛いとか以前にスピードが全く違う。
 
 
 
 
階段が現れる、膝や足の付け根に衝撃がくる。
 
 
 
膝痛が来ないのがせめてもの救いだ。
 
 
 
また抜かれた…
 
 
 
ゴールはまだか?
 
 
 
また抜かれた…
 
 
 
 
また抜かれ…
 
 
 
 
ええぃ、ちきしょう!!
 
 
 
 
ゼッケンベルト代わりに小さいウエストポーチを付けて、中にデジカメを
入れていたのだが、この状況になると重い…
 
 
 
右足裏を騙し騙し下って、ようやく舗装路に出る。
 
 
あと少しだ。
 
 
 
舗装路ならこっちのモンだ(笑)
 
 
 
ペースを上げる。
 
さっき抜かれたランナーが視界に入った。
 
 
 
遠くにゴールが見える。
 
 
スパートじゃぁ!
 
 
 
 
trerun6
一人追い越して、もう一人の背中を追うが…わずかに届かなかった。
 
※写真はゴール後に撮影したイメージです
 
 
 
前走者と私にはさほど距離が無かったので、ゴールテープが切られたままだったので
私は後ろを確認して十分な距離があったのを確認し、その場で立ち止まり
 
 
 
「ゴールテープ!ゴールテープ!」
 
 
 
と要求してゴールテープを張ってもらってから(爆)ゴールした。
 
 
おそらく5秒は損している(笑)
 
 
 
trerun5
トレラン用のシューズなんて持ってない私はジョギングシューズで走ったが、
泥だらけ(笑)
 
 
幸い血まみれにはならず、水ぶくれみたいなのができていただけだった(翌日夕方には回復)
 
 
 
先にゴールしていたsoくん達と健闘を讃えながらスタート地点に戻った。
 
 
 
 
スタート地点では
 
 
trerun7
熱々の春雨スープが振る舞われていた。
 
美味い!!
 
 
 
 
trerun8
ゴール後にくつろぎながら今日のコースについておしゃべりするのもまた楽しいひと時。
 
 
 
 
全員がゴールし、表彰式。
 
 
 
距離は12km、私のタイムは1時間30分で26位だった。
  
 
ちなみに優勝者のタイムは1時間00分。
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
 
さて、表彰式のあとはお待ちかね協賛各社による豪華商品争奪ジャンケン大会!
 
 
 
 
trerun10
最大1万円以上するようなモノも出されており、人数の割には非常に豪華な商品だった。
 
 
 
私がゲットしたのは
 
 
trerun11
C3 fitのパフォーマンスゲイター
 
フクラハギ部分に付けるコンプレッションソックスである。
 
 
 
定価は税込み¥3.990
 
 
 
このトレランレースのエントリーフィーが¥3,000
 
 
余裕で元をとってしまった(爆)
 
 
 
今度、協賛各社の商品を買わねばならんと思った(笑)
 
 
 
 

 
14時過ぎには全てのイベントが終了して、soくんのエクストレイルに
乗って帰路に着いた。
 
 
 
トレイルランナーであるsoくんの自家用車は「エクストレイル」なのは
ネタではなく、トレランを始める前に買ったので偶然らしい(笑)
 
 
 
私のトレランデビューレースは、天候やコース、運営の素晴らしさに
恵まれてしまったので、数日中にはトレランシューズを買ってしまいそうで怖い。
 
 
翌日、足の筋肉痛に加えて、腕や肩まで筋肉痛になってしまった。
 
 
悪路でバランスを取るためにウデを振り回していたためだろう…
 
 
 
いやぁ、また楽しいことを見つけてしまった。
 
 
soくんとの付き合いが再開しただけでなく、以前オープンカー繋がりで
知り合ったK氏と会場で数年ぶりに再会したというのもスゴい(笑)
 
 
人生とはわからんものです。
 
 
 
 
 
 
あなたもどうですか?
 
 
 
 
一般登山客の方々から「わざわざ登山道ば走らんでもよかろうに…」という
暖かい微笑みとともに見られる快感を是非!(爆)
 
 
 
 
 
人生はネタ!
 

 
ロードレーサーからマウンテンバイク、マラソンからトレイルラン…
 
どんどん自然に帰って行っているような気がする今日この頃。
 
 
でも、このブログは「車界学」です(笑)
 
 
 
おしまい。
 
 
 

その他

新春!ウキウキバスツアー2010・・・後編 〜左足の恩返し〜

1月 13th, 2010

<<中編はこちら
  
 
nanohana20109
30km地点のエイドステーション。
 
残り12.195km。
 
残り一万二千百九十五メートル
 
歩かずに走り続ければ1時間ちょっとか…
 
 
ここには昨年も利用した仮設トイレがあるので、
とりあえずここで小用を足す。
 
当然ながら用を足す時はじっとしていなければ
ならない。
 
仮設トイレから出る時…
 
 
はうぁぁ!
 
 
右膝に激痛が走った。
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
慎重かつ入念にストレッチを試みるも、状況は変わらず。
 
とりあえず、水分補給とKファミリーからもらった
タブレットを口の中に放り込み、30km地点からスタートした。
 
 
「よしっ、あと12km!」と自分に気合いを入れて走り出したいのは
山々だが、そうはいかなかった。
 
 
右膝が痛くて走り出せない。
 
 
「もうゴメンだ、ここで回収バスを待とうぜ」
 
 
と主張する右膝。
 
 
 
私はゆっくりと歩きながら、右膝に語りかけた
 
「ねぇねぇ、もう残り1/3よ。ここで回収バスに乗ってしまっても
 やっぱりリタイヤになって、また来年挑戦しないといけなくなるよ
 もうチョットだけ!オ・ネ・ガ・イ

 
 
ダメだ…15km地点からなだめて騙して(笑)きた右膝は
そろそろ限界のようだ。

 
 
半分諦めながらゴール地点に向って歩いて進む。
 
 
 
 
300mほど歩いたところで、膝の痛みがなんとなく軽くなってきた
ような気がした。
 
ちょっと歩くペースを早めてみる。
 
350m… 問題ない
 
400m… これはもしや…?
 
いや、やっぱり無理か?
 
 
と無言の右膝のご機嫌を伺っていたその時。
 
 
「5時間ペースアドバイザー」
 
 
というゼッケンをつけたランナーが私を追い越して行った。
 
 
ま、マズい!
 
今回の目標は5時間切り。
 
 
あのペースアドバイザーに付いて行けなければ、
目標達成は無理だ。
 
 
私は反射的に駆け出した。
 
 
 
あっ!
 
 
まだ、走れる。
 
 
 
 
「なぁんだ〜右膝くぅ〜ん、まだ大丈夫じゃぁ〜ん」
 
 
とブツブツ言いながら(爆)、ゴールに向って再び
走り始めた。
 
しかし、ペースが遅いのか5時間のペースアドバイザーは
徐々に遠ざかって行く。
 
5時間切りは無理か…
  
 
 
登り坂になり、多くのランナーは歩いて登っている。
 
 
 
アタックチャぁーンス!
 
がは…
 
 
いや、この程度は坂ではない!
 
サイクリストたるもの、この程度の上り坂で歩くことは許されない。

歩くこと=自転車を降りて押す

ことなのだ。
 
 
一番軽いギアで淡々と上る激坂をイメージして、小さい歩幅で上る。
 
坂を登り切った、かなりのランナーを抜いた…が。
 
 
下り坂でかなり抜き返された。
  
 
私は下り坂が遅かった。
 
膝への負担をできるだけ抑えるために下り坂は控えめに
下るようにしていたのである。
 
 
その時、ふと気づいた。
 
 
今まで右膝に気を取られていて存在すら忘れていた左足。
 
山川港へ下る急な下り坂で右膝をかばうように、左足が
メインとなって走っていた。

 
 
左膝は痛むどころか絶好調。
 
昨年は20km地点で左膝が痛みだした。
 
その後、軽度の半月板損傷で痛みが気になるなら手術が必要。

と宣告された私の左膝。
 
 
手術もなんもしてないのに…奇跡の大復活?(笑)
 
 
 
 
「まだまだ行ける!」
  
 
昨年負担をかけた右足への恩返しをしたいと言わんばかりに
力強く大地を蹴る。
 
 
山川港に降りてきて、地元の方が出して下さっている私設エイドで
男性が声を張り上げる。
 
「35km地点でーす!」
 
よし、あと7.195kmだ!
 
 
海沿いの道を淡々と走り続ける。
 
 
15分程走り、感覚的にはそろそろ37kmくらいかな
と思っていると看板が見えてきた
 
 
「35km地点」
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
ランナーを元気づけるために言ってくださっているのだろうが、
コレはキツい。
 
どうせなら残りの距離は多めに言って頂きたい(笑)
 
 
 
相変わらず左足は絶好調。
 
 
右膝は必要以上にかばってゆるゆる走るよりも、
通常のペースを維持して走っていると痛まないということが
わかった。
 
どうなってんだ、俺の足?(笑)
 
 
5時間のペースアドバイザーは200m程先を走っている…
 
 
追い付けるか?
 
 
山川港からの海沿い道路の終盤に現れる最後の登り坂。
 
 
最後のアタックチャぁーンス!
 
 
ここも歩くことなくクリア。
 
 
コスモス薬局の交差点を曲がって指宿温泉街へ。
 
 
去年は14時過ぎて交通規制が解除になり、狭い
歩道を走り…いや、歩かなくてはならなかったが
今年はまだ車道を走ることができる。
 
しかし、ペースアドバイザーは見えない。
 
 
 
だが、とにかく今はゴールを目指すしかない。
 
 
 
温泉街に入るといよいよ終盤。
 
沿道の歓声が再び多くなって来る。
 
声援を貰うたびに身体の中になんらかの物質が分泌されているのは
やはり間違いない。
 
 
 
これまた菜の花マラソンの名物、
 
ZARDの「負けないで」
 
を生演奏で歌ってくれている人達…
 
 
このシチュエーションで聴くと結構泣けて来る(笑)
 
 
 
すると、その時!
 
 
 
50m先に5時間のペースアドバイザーが現れた!
 
 
明らかにペースが遅いので、ゴール前の時間調整に入っているようだ。
 
こっ、これは!イケルかも?
 
 
その時、並走していた40才代後半?くらいの女性と目が合った。
 
私は言った
 
 
「5時間切り、行きますかぁ!?」
 
 
「行きましょう!」
 
 
同じタイミングで左右に広がってペースアドバイザーを追い越した。
  
 
 
お互い無言ではあるが、同じペースで前後しながら
前を走るランナーを追い越す。
 
 
沿道の男性が私に声をかけた
 
「5時間切り、いけますよ!」
 
 
「うぃっす!」
 
 
 
「残り2km」の看板を通過した。
 
 
手元の時計は4時間37分を刻んでいる。
 
 
7分/kmで走っても間に合う。
 
 
イケる。
 
 
 
残り1km。
 
 
 
先ほどから並走している女性と一言二言会話した。
 
菜の花は10回くらい走っていて、ベストは4時間10分(!)
身体を壊してしまって2年くらいのブランクを経て去年から
再チャレンジしているという。
 
 
17,000人がそれぞれ色々な想いを載せて走る42.195km。
 
 
競技場が見えて来た。
 
 
私の時計はまだ4時間48分。
 
 
4時間50分切れるか?
 
 
私はその女性に言った
 
「スパートします」
 
 
女性は答えた
 
「行けぇ、最後、がんばれ!」
 
 
 
その言葉に背中を押されて、私は最後のスパートをかけた。
 
 
去年はマナー知らずのク●ジジぃを抜くためにスパートしたが、
今年は自分のタイム、順位のためだけに走る。
 
 
膝の痛みもへったくれもない。
 
 
競技場のトラックに入る。
 
ランナーの帰りを待っている人達や、地元の子供たちが叩く太鼓の
鼓動が耳に入り、体内になんらかの物質が分泌されるのを感じる。
 
 
「声援が力になりました!」
 
とか言うコメントは良く聞くが、どうやらアレは本当らしい。
 
 
 
 
「FINISH」と書かれたゴールゲートが近づいて来た。
 
 
 
 
 
 
 
42.190km地点。
 
 
 
 
 
 
 
ちょっとだけ「このままゴールするのは惜しい」と思った。
  
 
フィニッシュゲートをくぐった。
  
 
ボランティアのお姉さんにゴールチェックのセンサーを当ててもらい、
私の菜の花マラソン2010は終了。
  
 
 
完走の証である黄色いタオルと水を一杯いただき、完走証を発行して
くれるテントに並ぶ。
 
 
 
nanohana20106
公式リザルトは
 公式記録:4時間52分42秒。
 総合順位:3,725位(17,197人)
 部門順位:779位(3,452人**30歳代)
 
昨年のリベンジを果たすことができた。
 
 
昨年とは違った達成感と充実感を感じつつ浸かる指宿シーサイドホテルさんの
温泉は格別だった。
 
 
もちろん、なだめて騙し続けられて42.195kmを走り切った右膝
曲げると痛いし、右足に恩返しした左足は太腿ぐるっと一周筋肉痛(笑)
帰りの桜島サービスエリアでは、もちろん

 
 

ロボコップ(笑)
 
 
桜島SAではBGMでロボコップのテーマが流れていた    (ウソ)
 
 
 
 
nanohana20105
ウキウキバスツアーのためにマイクロバスを往復運転してくれたす〜さん
 
彼女は我々がフルマラソンを走っている間は暇なので、
10kmコースをカルーくこなして57分で部門別15位という好成績。

 
うーん、すげぇ(笑)
 
最後まで慎重で安心感のあるドライビングでした、
ありがとうございました。
 
 
 
そして、菜の花マラソン実行委員会の皆様、地元警察の皆様、自主的に
エイドや声援で我々をサポートして下さった地元の皆様、おかげさまですばらしい
大会を満喫することができました、ありがとうざいました。
 
 
 
私もこれで心おきなく自転車に専念することができる。
 
 
 
 
 
と思っていたが…
 
 
 
フルマラソンの世界には「サブ●●」という用語がある。
 
これは●時間以内で走れる人というカテゴリー分けみたいな
もので、2時間台で走る人を「サブスリー」3時間台で
走る人を「サブフォー」
と言う。
 
私は今回、5時間を切ったので「サブファイブ」なのだが…
 
 
なんか響きがイマイチだ(爆)
 
 
どうせなら「あの人サブフォーばい」と呼ばれたい(煩悩)
 
朝食時に再会した高校時代の友人Kは初フルマラソンにして4時間一桁分だし、
昨年5時間台で一緒にロボコップになっていたS松さんはサブフォーを達成
していた…
 
 
 
というわけで…
 
 
 
 
今年もっと練習して
 
来年はサブフォー達成じゃぁ!!

 
 
 
 
サブフォーを達成すればきっと私も…
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「継続は力なり」
 
とか
 
「努力は裏切らない」
 
 
という2つの言葉は、私が大嫌いな言葉の代表なのだが(爆)
どうやら間違っていないらしいことを認めざるを得なかった
2010年1月10日だった。
 
 
 
 
今年もネタ満載の良い年になりそうだ。
 
 
 
 
 
おしまい。
 
 
 

その他

新春!ウキウキバスツアー2010・・・中編 ?ネゴシエーション?

1月 13th, 2010

<<前編はこちら 
 
 
 
2010年1月10日am9:00
 
確認できただけで4機のヘリコプターに見守られながら、
菜の花マラソンはスタートした。
 
スタート直後にあるコンビニのローソンでは今年も
ペットボトルの水(いろはす)が配られていたのでありがたくいただき、
半分捨ててからバックポケットに差して前半戦に挑んだ。
 
 
とにかくスタート直後は人が多く、エイドも混雑するため
水を携帯することでエイドをスルーする作戦だ。
 
  
これは功を奏してスムーズに走る。
時折mcfm氏と話をしながら順調に距離を稼ぐ。
 
mcfm氏は走る練習は殆どしていないと言いつつも、さすがに
片道30kmの自転車通勤をしているだけに安定した走り。
 
 
 
ほどなく、池田湖が見えてきた。
 
向こう側には開聞岳。
 
 
 
昨年よりペースは早いようだったが・・・
 
 
このあたりで右膝に違和感・・・というより、膝痛の兆候
現れはじめたのである。
 
 
イカン、去年より膝痛ポイントが早い。
 
 
15km地点手前でついに膝痛が本格的になってきた。
 
 
エイドでバナナと水を補給しながら、ついに立ち止まり
歩道に上がって入念にストレッチを行ってみた。
 
 
 
nanohana20108
気を紛らわすために開聞岳と菜の花とランナー達の
写真を撮ったりしてみた。
 
しかし、私の携帯カメラの性能は酷過ぎる(爆)
 
 
 
歩道をゆっくり走り出してみたが、膝痛は改善していない。
 
 
まだ15km、選手収容バスに乗ることすらできない(笑)
 
 
私は右膝に語りかけた
 
 
「ねぇねぇ、選手回収バスは20km地点まで行かないと無いから
あと5kmがんばってよ、オネガイ!」

 
 
右膝は改善することもなかったが悪くなることもなかった。
 
 
 
まだ、走れる。
 
 
選手回収バスまで、行ける!(爆)
 
 
 
見覚えのある景色の中、淡々と距離を稼ぐ。
 
 
去年、熱い豚汁をいただいたエイドはスルーした。
 
立ち止まったら走り出せないような気がした。
 
 
そのエイドの横には選手回収バスが停まっていた。
 
 
私は右膝に語りかけた
 
「ねぇねぇ、もうちょっと先にも選手回収バスは居るからさぁ、
もうちょっと走っていいかな・・・?」

 
 
右膝は改善しないが、悪くもならない。
 
 
 
まだ、走れる。
 
 
 
 
菜の花マラソン名物の一つともいえる、沿道からの声援は
途切れることなく続く。
 
 
決して暖かい気候ではないのに、家族連れやおじいちゃん、おばあちゃんが
何時間も沿道で「ガンバレー」と声をかけてくれる。
 
私もできる限り谷村新司バリ「ありがとーう!」と両手を挙げて応えると、
声援と拍手を一人占めすることができた(笑)
 
沿道のおばあちゃん達は大きなパフォーマンスをする私を見てこう言う、
 
「わぁ、まだ余裕あるね」
 
 
・・・と。
 
 
 
 
余裕などある筈もない。
 
むしろ回収バスに乗りたくてたまらない(爆)
 
 
しかし、マラソン大会に出てギャラリーから声援を頂いている以上、
 
 
やせ我慢してでも楽なフリして走らねばならん!
 
 
やせ我慢してでもクールさを忘れるんじゃねぇ!  byドン・ジュリアーノ
(わかんねぇって?・笑)
 
 
 

きつそうな顔をするのはギャラリーが居ない場所だけだ。
 
泣き言を言うのは回りに人が居ない時だけだ。
 
 
 
そして中間地点を過ぎ、フラワーパークのT字路を左折。
 
 
遠くから声援が聞えてきた。
 
これは間違いなく私に向かって送られる声援。
 
沿道で応援していたKファミリー。
エントリーしていたものの、旦那さんの体調不良で
やむなく参加を断念してこの日はわざわざ応援に
来てくれていたのだった。
 
 
手渡しにブドウ糖のタブレットを貰った。
 
小学5年生の息子が大声で「がんばれぇ!」と気合を入れてくれた。
 
私の体内になにかが分泌された気がした。
 
 
 
25km地点を過ぎると、再び上り坂がやってくる。
 
 
ここには菜の花マラソン名物の「坂道おばちゃん」が居て
ちょっとした仮装(ミッキーマウス?)をして、
上り坂でへばっているランナー達に
 
 
「歩くな!走れー!がんばらんかー!」
 
 
とちょっぴり辛口(笑)な激励をしてくれる。
 
 
私はおばちゃんに寄って行き、
右手だけでハイタッチした。
  
やはり体内に何かが分泌されたような気がする・・・
 
 
次は30km地点のエイドがあるハズだが、なかなか現れない。
 
 
右膝が痛みで主張してきた。
 
「話しが違う、十分走っただろ?もうそろそろ棄権してバスに乗るぞ」
 
 
私は右膝に語りかける
 
「ま・・・まぁ、そんなこと言わずにさぁ・・・・
ホ、ホラ!10mくらい前にタイツにランスカで可愛く
キメたスラッとしたキレイな足のお姉さんが居るよ。
もうちょっとがんばってさぁ、あのお姉さんがどんな人か
見てみようよぉ!」

 
 
 
その女性を追い越した・・・・
 
 
 
 
 
私は右膝に語りかけた
 
 
 
「あ・・あははは・・・・僕より10歳以上年上だったね・・・
あっ、ホラ!15mくらい前にも細身の女性が・・・
今度は間違いないよ、ちょっとがんばってみようよ・・・」

 
 
 
 
右膝と崖っぷちでのギリギリの交渉を続け、
遂に30kmのエイドステーションにやってきた。
 
 
ここで私は遂に、この日最大のピンチを迎えるのである。
 
 
 
 
 
後編に続く>>

その他