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Archive for the ‘自転車’ Category

鬼門 〜2〜

5月 27th, 2009

その1はコチラ>>
 
 
実は今回、私は珍しく…
 
 
練習した。
 
 
 
顔も知らないチームメイトの足を引っ張らないためにも、天草の向かい風に対してなんとか対策を
せねばならないと思ったのである。
 
 
 
私は家の近所にある干拓地を仮想天草のコースとして練習場所に選んだ。
 
 
p5251287
堤防の道路を走って、戻る。
 
往復どちらかは、必ず向かい風である(笑)
 
 
ただ、ひたすら直線。
  
海か田んぼしか見えない、退屈極まりない風景。
 
 
普段なら絶対来ない場所である(笑)
 
 
 
そんな退屈な場所に毎日のように通い、下ハンドルを持って向かい風に
向ってペダルを回し続けた。
 
 
まさに私にとっては
 
虎の穴か?
 
影道地獄谷か?
 
とも例えられる場所となった。
 
 
 
そしてさらに、
 
 
imgp2873
機材にも頼ってみた。
 
 
imgp2874
DHバーと呼ばれるハンドルを取り付けて、プチタイムトライアル仕様にしてみた。
角みたいに伸びた部分を握って身体の前面投影面積を少なくして空気抵抗の低減を図る
パーツである。
 
※上に跳ね上がっている黒いパーツは肘を置くためのパッドでこれは折り畳まれた状態。
 
 
もちろん、借り物だ(爆)
 
 
 
きっと…
 
 
levi
リーヴァイ・ライプハイマーのように走れるはずだ!
 
 
 
 
足の筋肉が全然違うな…
 
 
 
 
 
 
さて、そんな感じで練習はしたものの、やっぱり不安と緊張でイマイチ落ち着かない状態のまま
リレー部門がスタートした。
 
 
最初のスイムは1.5km。
 
30分くらいで戻って来るはずだ。
 
 
なんとなく落ち着かない時間を過ごしていると、たこやきラバーを着た
S師匠が戻って来て、バイク担当のナガタ君にバトン替わりのセンサーを
付け替え、ナガタ君がスタートした。
 
S師匠、相変わらず速いものの今回は一着ではなかった。
 
やはり強者揃いの大会なのか?
 
緊張が高まる。
 
 
img_8548
 
もう緊張しまくって落ち着かない筆者(笑)
 
 
 
 
やがて、スイム担当のK君が戻って来た!
 
 
海で泳ぐのは初めてだったというK君は24番手で
上がって来た。
 
上出来。
 
 
足首にセンサーを巻いて、バイクをラックから降ろし
スタートした。
 
 
バイクのスタート地点付近には
 
imgp2819
キヤノンEOS40DにLレンズ(EF70-200mmF2.8USM)を装着したHIDEKIが居ることを
チェックしていた私は
 
 
 
img_8571
 
歯を食いしばってスタートしてみたが、
 
 
 
なんかワザとらしかった(爆)
 
 
 
 
 
スタート直後の上り坂を明らかにオーバーペースで上り(笑)
 
 
坂を下れば…
 
 
やってきました、向かい風(爆)
 
 
山じゃないけど
 
 
 
attack3.jpg
アタックチャぁーンス!
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
わかっちゃいたけど、キツい〜
 
 
しかし、向かい風がキツいのは皆同じ。
 
 
今こそ、影道地獄谷での特訓の成果を見せる時だ!
 
最初からDHバーを持って向かい風に立ち向かう。
 
 
トライアスロンは前走車を風除けに使うドラフティングは禁止である。
 
 
オートバイに二人乗りしたマーシャルが、つねに往来し
映画・マトリックスに出て来たセンチネルのように
ドラフティングに目を光らせる。
 
 
前走車とは7メートル以上空けるか、追い越さなければならない。
 
ドラフティングしたと認められると、ペナルティを命じられ、その場で停止させられる。
 
 
 
とりあえず、追い越せ。
 
 
 
ペダルを踏みつけた。
 
 
 
DHバーはかなり効果があるようだ。
いや、それもあるが、この大会は公道を封鎖しての
レースなので沿道では地元の方々が応援して
くれている。
 
だから、手が抜けない(笑)
 
 
中学生の集団が大声援を送ってくれる。
 
 
応えねばならん! 
 
手を挙げて
 
「ありがとぉ〜う!」
 
と応えると、彼らはさらに大きな声援をくれた。
 
 
 
 
向かい風は吹いているものの、サイクルコンピュータの平均時速は
30km/h以上の数値をキープしている。
 
 
 
このままなんとか折り返し地点まで辿り着きたい。
 
 
 
後ろから風切り音を伴って、熊本のyuujiさんが追い越して行った
 
速度差は5〜6kmくらいあるだろうか?
さすがに速い。
 
 
ジワジワと差が広がって行く…
  
 
先にスタートしていたナガタ君とすれ違う。
もう折り返したのか?さすがに速い!
 
 
折り返したら追い風になるはずだ、少しペースアップする。
 
 
その時。
 
 
 
両脚のフクラハギが攣りそうになった!
 
 
 
がはぁっ!(吐血)
 
 
 
ここで攣ってもらっては困る…

 
フクラハギ様のご機嫌を探るように慎重にペダルを回す。
 
 
 
フクラハギ様を怒らせないように…
 
 
 
ここは一つ、穏便に…
 
 
 
 
治まってきた(笑)
 
 
 
 
よぉ〜し!復活!
 
 
 
 
 
そして、20kmの折り返し地点に到着。
 
 
39分22秒
平均時速30.4km
 
かろうじて平均30km/hをキープ。
 
 
 
さて、ここからはいよいよお待ちかねの
 
 
 
追い風区間ですよ!奥さん!!
 
 
耳に聞こえる風切り音は同じでも、スピードメーターの数値はプラス10km/hを
示している(笑)
 
 
imgp2851
普段は絶対無理な47km/hとかで巡航してますよ!!(爆)
 
 
楽し〜い!
 
 
俺ってもしかして天才!?
 
 
俺ってもしかして
 
 
levi
リーヴァイ・ライプハイマーみたいに走ってる!?
 
 
みたいな(←バカ)
 
※ホンモノは追い風じゃなくても50km/h以上で走ります
 
 
 
 
 
imgp2855
ジャージのバックポケットからカメラを取り出して、メーターの写真を
撮っていても40km/h以上出ているという…(笑)
 
メーターが汚れているのは、汗とかボトルの水とか鼻水とか…(キタネェ)
 
 
そんな余裕も長くはもたず、
 
追い風と調子に乗って走っているものの、前半の向かい風区間での疲労も合わせて
ジワジワと効いてきた。
 
 
アップダウン程度のちょっとした上り坂で大きく失速するようになってきた。
 
いかん…
 
ここまで来たんだから、なんとかゴールまで持たせたい。 
 
 
沿道の皆さんからは相変わらずの声援。
 
 
できるだけ、手を挙げたり「ありがとう」と返事をしながら走る。
 
 
 
往路で大声援を送ってくれた中学生達が、また大声援を送ってくれる
 
 
 
応えねばならん!
 
 
私は手を挙げて応えた、
 
 
 
 
 
「はひがとぉほ…」
 
 
  
 
 
残りのパワーは僅かだ。
 
 
 
 
続く>>
 
 
 

自転車

鬼門 〜1〜

5月 26th, 2009

2009年3月28日。
 
私の携帯電話にメールが来た。
 
 
ナガタくんである。
 
そう、先のサイクルマラソン天草において、膝痛を押して参加している私を
序盤からハイペースで引きずり回した男である。
 
 
嫌な予感がした。
 
 
的中した。
 
 
彼からのメールには
 
「天草トライアスロンのリレー部門でバイクパートを走ってくれ」
 
という内容が書かれていた…
 
 
ナガタ君の友人がリレー部門に出場しようとしていて、スイムとランの担当は居るが、バイクが居ないと。
 
 
そこで、暇そうにしている私に白羽の矢が立ったというわけだ。
 
 
さらに彼は
 
「バイクは40kmだから膝痛タイマーは大丈夫でしょ?ネタ作りにもどうですか?」
 
 
と、書いている。
  
 
人生はネタ
 
 
とは良く口にするものの、最近それを逆手に取って私に無理難題をふっかけてくる人が
多い気がしないでもない(爆)
 
 
 
天草といえば、向かい風である。
 
 
3月のサイクルマラソン天草でも強烈な向かい風に苦しめられ、うんざりしていたあの
天草の向かい風。
  
私にとって天草はまさしく「鬼門」と言えた。
 
 
しかし、ここでこの依頼を断ってしまっては、ブログネタにならないので(笑)
結局快諾した(爆)
 
 
 
2009年5月24日午前5時32分。
 
imgp2805
待ち合わせ場所だった、上天草市大矢野にある
「べんとうのヒライ」
から我々は出発した。
 
 
走ること1時間。
imgp2809
本渡市の海水浴場に到着。
 
 
imgp2834
このゼッケンに書いてある通り、天草トライアスロンとは海外から選手が来るような大会なのである。
 
 
imgp2825
インターナショナルなムードが漂う。
 
 
さらに今回は25回記念大会ということもあり、こんな人もエントリーしていた…
 
imgp2811
回りのエントラントと記念撮影に応じる
リサ・ステッグマイヤーさん
 
リサ・スティッグマイヤーではなくステッグマイヤーだということを、かの関根勤氏
力説されていたのを思い出した。
 
もちろん筆者も一緒に写真を撮らせてもらったが、あまりにも鼻の下が伸びていて観るに耐えないので、
掲載を控えさせていただくことにした(爆)
 
 
さて、トライアスロンといえば
 
 
p090526
腕とか足に書かれるゼッケンナンバー
※写真はこの日スプリントディスタンスに出場して見事に初トライアスロンを
 完走したmcfm氏とmika女史
 
 
エリートクラス(いわゆる速い人達)はこういう手書きではなく
 
imgp2827
中学校時代にカセットテープのインデックスカードに転写していたようなキレイな文字である(笑)
 
 
ちなみにこの足は、
 
 
imgp2828
エリートクラスにエントリーのN氏(写真中央)である。 
 
N氏は、筆者の自転車の師匠であるd-world師匠の自転車の師匠である。
 
 
 
エリートクラス、エイジクラスのスタートを経て、いよいよ筆者が出走するリレークラスの
スタート時間が迫る。
 
 
 
imgp2843
あのレーザーレーサーに対抗する水着として開発された
「たこやきラバー」製の水着を来てスタンバイする水泳のS師匠(ゴツいよ)と
可愛いハートマークの派手なジャージで目立ちまくりのTANGO女史。
 
 
 
img_8468
まったく気合いが感じられないストレッチをしているようなポーズをとる筆者(爆)
 
 
 
実は、非常に緊張していた。
 
 
いつもはサイクルマラソンなどのレースではないイベントばかり、オートポリスの耐久も個人競技。
 
今回のようなリレー形式の競技、しかも、スイムとランを担当する選手とは
 
この日が初対面だったのである。
 
 
一応「結果には拘らないチームだから」とは聞いていたものの、
 
 
 
足を引っ張ることだけはしたくない!
 
 
 
アタマの中に浮かぶのは
 
 
ゴワァ!と吹いて来る天草の向かい風に
ヘロヘロと失速する自分…
 
その横をブチ抜いて行く他のエントラント…
 
 
マイナスなイメージしか浮かばない(爆)
 
 
 
スタート時間は迫っていた。
 
 
その2へ続く>>
 
 
 

 
 

自転車

オートポリス3時間耐久 2009年春 -その2-

5月 3rd, 2009

その1はコチラ>>
 
 
スタートから1時間半が経過し、後半戦へ突入する。
 
 
あれからトップグループには何回抜かれただろうか?(笑)
 
 
そろそろ補給しておかないと、3時間持たない恐れもある。 
 
しかし、心拍数が150を超えている状態で、ジャージのポケットに入っている
ドラ焼きを食べようという気にならない(笑)
 
 
ハァハァ息を切らしている状態で、固形物を食べるのはなかなか難しい…
 
 
水分だけは確実に補給しながら、走り続ける。
 
 
この日は、R氏が「ちょろっと京都から」お見えになっており、
 
polis092
視認性の高い紫色のパーカーを着て、両手に大砲という
 
まさに
 
 

チャック・ノリス状態
 
 
でコース脇で撮影されていたため、
 
 
Rさんの前を走る時はキツかろうがなんだろうが、
 
polis09
とりあえず、立ち上がってペダルを踏みつけます(爆)
 
Rさんの射程距離から外れた頃、ようやく休息の時を迎えます…
 
 
 
そんな感じで2時間を経過した頃、裏の上りを上っていると…
 
 
「ナイトライダーさんですか?」
 
 
と話しかけられた。
 
 
 
車界学読者キターーーーーー!(爆)
  
 
キャノンデールに乗っているその方は長崎から参戦されているとのこと。
 
最近、イベント毎に新しい方から声をかけていただく(笑)
非常にありがたいことで、ネタ追究へのモチベーションの向上になっている。
 
 
そんなキャノンデール氏、死にかかっている私を見て気の毒に思われたのか(笑)、
向かい風のホームストレートを31km/hで引いてくれた。
 
有り難く引いてもらい、お返しに第一コーナーから三コーナーまでの
高速下りで私が前にでて引く。
 
 
走っていると実感が湧かないが、
 
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実はこれだけ下っている。
(別の日に3コーナーアウト側からカメラを水平にして撮影した写真)
 
 
 
裏の上りではお互いペースが落ちるのでいろいろお話をさせていただきながら走り、
またホームストレートで前を引いてもらって、1コーナーからは私が前を引いた。
 
 
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第一コーナーに進入する筆者とキャノンデール氏
 
 
キャノンデール氏とのランデブーは終盤のキツい場面でかなり支えになった。
これも自転車の醍醐味の一つってヤツですな。
 
 
そして…
 
3分進んでいる私のTIMEXが午前11時を表示した。
 
その時、第一ヘアピンから上り手前あたりを走っていた私たちは
 
「もう一周しておきたいですね」
 
と声を掛け合いながら、上りを上った。

上りの中盤、
 
「残り時間1分半でーす!」
 
というMCの声。
 
 
坂を上り切る直前、
 
 
「残り30秒〜!」
 
 
 
ダメだ!間に合わん!!!
 
 
 
3時間耐久、終了。
 
 
 
そのままピットロードに入ってコースアウトした。 
 
 
キャノンデール氏と握手して健闘を讃え合い、記念撮影
 
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上手いことピースサインの手で顔が隠れた(笑)
  
  
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終了後は、皆集まってダラダラとお喋りタイム。
 
このダラダラお喋りが結構楽しい(笑)
 
  
 
私の結果は総合164位/353人(組) 
 
 
トップ選手との差は9周(爆)
 
 
もっと練習しないといかんですな。
 
 
しかし、90kmちょい走ったにもかかわらず膝痛は兆候すら無し!
 
復活の予感を感じた春のオートポリスだった。
 
 
このオートポリス3時間耐久レースは、周回レースなので、
トップグループと何度も遭遇することができる。
エスペランス・スタージュやブルーグラス、そしてファストリア
といった有力チームが真剣勝負している様を同じコース上で
見られるのはなかなか面白い。
 
 
もちろん、我が「土橋塾」も人数とネタだけは有力チームである(爆)
 
 
今回もmcfm氏が
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エントラント唯一のエアロヘルメットでオイシイところを持って行ってくれた(笑)
  
 
 
筆者の今回のネタはこれである。
 
 
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営業用アシグルマにキャリアを付けて、自転車を積んで行った。 
 
 
これがやってみたくて、アルファロメオを買ったようなものである!(爆)
 
 
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トランク上のサイクルキャリアは、ヤフーオークションにて¥1,000で落札。
「15年程前にもらいましたが、未使用のまま倉庫に入れっ放しでしたのでジャンク扱い」
とのことだったが、問題なく使うことができた。
 
 
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もちろんこの格好で運転して帰る(←バカ)
 
 
この運搬方法は防犯上問題があるので、天候が悪かったり宿泊する場合には向かないが、
日帰りのサイクルイベントであれば、会場までの往復行程もオープンドライブが楽しめる
というクルマバカにも最適な方法であることを確認した。
 
ちなみにこの方法だと
 
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常にルームミラーで自分の自転車を見ることができるのである(笑)
 
落っこちたらすぐわかるし(爆)
 
 
オープンカーで会場まで行って、ロードレーサーで気持ちよく(一部、苦しく)走り、
またオープンカーで走って帰る。
また新しい楽しみを発見してしまった。
 
 

  
 
 
 
さぁ、あなたも是非!
 
 
おしまい
 
 

自転車